「企業の理念を社内全体に浸透させ、社員一丸となって会社を成長させたいが、やり方がわからない」
「自社の理念が一部の社員にしか浸透しておらず、役員とその他の社員の働き方に温度差を感じる」
このような悩みを抱える企業の経営者・役員・人事担当者は多いのではないでしょうか。
【理念浸透の基礎知識】 |
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理念浸透とは? |
企業の理念を社員全員で共有・実践できている状態のこと |
理念浸透の重要性 |
社員の行動指針や判断基準が明確になり業務がスムーズに進む |
理念浸透の課題 |
実現するのが難しい・時間がかかる |
理念浸透とは、企業の理念を社員全員で共有・実践できている状態のことを指します。
理念浸透は社員の行動指針や判断基準を明確にする効果があり、企業の成長に欠かせないものである一方で、定着させるのが難しく実現しにくいというのが現状です。
実現が難しい理念浸透を成功させるために必要なのは、次の5つのステップです。
- 【社内に理念を浸透させる5つのステップ】
- STEP1.現在の企業理念を見直す
- STEP2.理念を社内周知する
- STEP3.社員が理念を理解する場を設ける
- STEP4.理念に基づいた社員の行動を促す
- STEP5.理念に基づく行動を習慣づける
時間をかけ、段階を踏んで浸透させていくことで、企業理念は社員全体に行き渡ります。
本記事では、理念浸透を実現させたいと考えている経営者・役員・人事担当者の方に向けて、理念浸透の基礎知識や具体的な実践方法を解説します。
記事の内容を実践することで、社員一人ひとりが意欲的に働ける理念浸透の計画を立てられるようになるので、ぜひ最後までご覧ください。
理念浸透の具体的なやり方だけ今すぐ確認したいという場合は、記事内の「4.社内に理念を浸透させる5つのステップ」をご覧ください。
【目次】
1.理念浸透とは企業の理念を社員全員で共有・実践できている状態のこと
冒頭でも述べた通り、理念浸透とは、企業の理念を社員全員で共有・実践できている状態のことを指します。
「自分の働く会社には、社会的にどんな目的や役目があるか」
「その役目を果たすために自分がどのように業務に取り組むべきなのか」
といったことを社員全員が理解し、それを基準に各々の仕事にあたることで、会社の底力がアップします。
理念浸透に成功しているというのは具体的にどんな状態か、例を見てみましょう。
理念浸透に成功している例 |
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「心のこもったおもてなしで、お客様が一生忘れれられない思い出を作る」 |
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清掃スタッフ |
お客様が扉を開けて感動するような客室を目指そう! →隅々まで行き届いた清掃を徹底する |
フロント |
旅がもっと楽しく・思い出深いものになる提案をしよう! →ホテル周辺の穴場スポットや雨の日でも楽しめる観光スポットに詳しくなる |
調理スタッフ |
お客様にとって忘れられない日を演出する料理を提供しよう! →下ごしらえ・盛り付け・調理器具の洗浄など、行程一つひとつに手を抜かない |
このように「マニュアルで決められているから」ではなく、社員が自らすすんで理念に基づいた仕事をするようになるのが、「理念浸透が成功している」という状態です。
2.理念浸透が企業の成長に重要な3つの理由
ここでは、理念浸透が企業の成長に重要な3つの理由について解説します。
なぜ理念浸透を実現させる必要があるのか、一つひとつしっかり見ていきましょう。
2-1.社員の価値観が統一され業務がスムーズに進む
理念浸透が企業の成長に重要である大きな理由に、「社員の価値観が統一され業務がスムーズに進む」というものがあります。
本来バラバラな価値観を持つ人が集まる企業でも、理念という共通の指針を持つことで、余計なコストをかけずに円滑なコミュニケーションが取れるようになります。
理念の浸透によって業務にどのような影響があるのか、具体例を見てみましょう。
【理念浸透で業務がスムーズに進む例】 |
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まずは企業理念 「競合他社やこれまでの自社商品で提供できていない価値は何か」 →企業理念という共通の指針を元に会議が進むため、意見がまとまりやすい |
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理念が浸透していないと… |
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「売れる商品を作る」 「女性向けの商品がいい」 →個人的な価値観や好みで意見が割れ、会議がまとまらない |
このように、理念という考え方のベースとなるものが用意されていることで、社員同士のコミュニケーションが円滑になります。
企業という組織は複数の人間で動かしていくものであり、規模が大きくなるほど社員の年齢・性別・ライフスタイルは多様化していきます。
異なる人間が同じ方向を向いて仕事を進めるために、理念浸透は欠かせないものであると言えるでしょう。
2-2.社員の主体性が強化される
「社員の主体性が強化される」というのも、理念浸透が企業の成長に重要な理由のひとつです。
企業で働く社員にとって、仕事のやる気が低下する主な原因は
・自分の仕事が何の役に立っているかわからない
・この会社で自分が働く意義を見いだせない
といったものです。
理念の浸透によって企業の目指す場所を共有・共感できるようになると、社員一人ひとりの中で
・自分の働く会社が何を実現するために存在しているか
・自分の今の仕事が何のために与えられているのか
が明確になり、主体的に動くことでやる気やパフォーマンスも向上します。
以下は、理念浸透によって社員の主体性が強化されるケースの一例です。
理念浸透で社員の主体性が強化される例 |
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社長が次々に新しい事業を始め、その度に新たなチームを組んで 理念が浸透する前は… 理念が浸透すると… →日々の仕事を「自分ごと」として捉えられるようになり、主体的に行動を起こせる |
自ら考えて行動できる社員を多く抱えると、職場全体のパフォーマンスが上がり、企業の大きな成長が期待できます。
2-3.社員の離職率が低下する
社員の離職率が低下するのも、理念浸透が企業の成長に重要な理由です。
理念に共感できないことから仕事への意欲が低下し、それを理由に会社を退職するという人は、一定数存在します。
エン・ジャパン株式会社が2022年に実施した調査では、「会社(人事)に伝えなかった本当の退職理由」という項目に対して、次のような回答結果が出ています。
会社(人事)に伝えなかった本当の退職理由 |
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人間関係が悪かった |
28.0% |
給与が低かった |
12.9% |
社風や風土が合わなかった |
12.2% |
参考:退職理由のホンネと建前[2022年版]|エン人事のミカタ
退職理由として最も多いものは「人間関係が悪かった」ではあるものの、「社風や風土が合わない」、つまり企業と自分の価値観の不一致を理由に会社を退職したと回答している人が12.2%いることがわかります。
社員一人ひとりと企業の価値観をすり合わせ、理念に共感してもらえれば
「共感できない理念を持つ会社で働くと、自分の中に矛盾が生じてストレスに感じる」
「自身の日々の仕事を肯定できない」
「今の会社で働き続けて自分が成長できるか不安」
といった不満や不安を取り除くことができます。
経験豊富なスキルの高い社員を育て、企業を成長させるためには、理念の浸透が必要不可欠です。
3.理念浸透が実現しにくい5つの理由
続いて、理念浸透が実現しにくい5つの理由について解説します。
理念浸透は企業の成長に欠かせないものである一方で、多くの企業で実現できていないのはなぜか、その理由を探っていきましょう。
3-1.入社時からすでに理念への関心が低い
理念浸透が実現しにくい大きな理由のひとつに、「入社時からすでに理念への関心が低い」というものがあります。
企業側からすれば説明会などで自社の理念に共感した人が採用試験に応募し、入社してくるという流れが理想的ですが、実際には「理念に共感できるかどうかを重視せずに企業選択する就活生が多い」というのが現状です。
株式会社マイナビが全国の就活生を対象に2021~2022年にかけて行った調査では、次のような結果が出ています。
2023年卒学生の仕事における価値観 |
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楽しく働きたい |
37.6% |
私生活と仕事を両立させたい |
22.7% |
人のためになる仕事をしたい |
13.5% |
2023年卒学生の企業選択のポイント |
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安定している |
37.6% |
自分のやりたい仕事ができる |
22.7% |
給料が良い |
13.5% |
上の結果から、多くの就活生が企業に対して「個人の働きやすさや楽しさ・安定性」を求めていることがわかります。
つまり、理念に対する関心が低い状態で入社してきた社員にただ理念浸透を掲げただけでは、思うような効果が得られない可能性が高いということです。
理念浸透を推進する際は、社員の理念に対するそもそもの関心が低いことを想定したうえで「どうすれば積極的に会社のことについて知ろうと思ってくれるか?」を考える必要があります。
3-2.企業の理念と社員個人の価値観が合致していない
「企業の理念と社員個人の価値観が合致していない」というのも、理念浸透が実現しにくい理由のひとつです。
「何も知らずに入社し、研修などで会社の理念を知って自分の価値観とのギャップを感じた」
「会社の理念に共感できないと思ったが、安定性や給料の良さを優先して入社した」
「はじめは共感できると思ったが、自分の価値観が変化して徐々に共感できなくなった」
社員がこういった状態にある場合、いくら経営側が理念浸透の施策を講じても、日々の仕事へ反映させるといった行動を促すのは難しくなります。
【企業と社員の価値観が合致しない例】 |
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企業の価値観 |
社員の価値観 |
他社との激しい競争を勝ち抜いて |
他社と争うよりも、自社にしか作れない |
役職の垣根を超えて意見が言い合える |
社内ルールや立場がはっきりしている環境で |
こうした企業・社員間の価値観の不一致は、社員の声が届きづらいワンマン経営や歴史の長い企業などでは特に生じやすい傾向にあります。
理念浸透の場を設けても状況が改善しない場合は、社員と個別に面談をして価値観を念入りにすり合わせる、理念そのものを見直すといった調整をしていく必要があるでしょう。
3-3.日々の仕事と理念が結びつかない
日々の仕事と理念が結びつかないというのも、理念浸透が実現しにくくなる理由です。
理念を直接体現するような仕事を担当していない社員の場合、「企業の理念を日々の仕事に反映させてほしい」と言われても、アウトプットの方法がわからず何もできない可能性があります。
例えば、倉庫での検品作業を日々の仕事としている社員に対して「サステナブルな未来を創る」という理念を掲げても、自分事として捉えてもらうのはなかなか難しいでしょう。
このような状況を改善し、全ての社員に理念を浸透させるためには
・理念の伝え方(抽象的すぎる・現実味のないものになっていないか)
・社員の環境や立場に合わせた提案(理念を反映しづらい部署の社員には過度なアウトプットを要求しないなど)
といった工夫することが重要です。
3-4.社員への周知が足りない
社員への周知が足りていないというのも理念浸透が実現しにくくなる原因のひとつです。
経営陣は「入社前の説明会や入社式で話したからのだから、社員全員が理念を知っていて当然」と思うかもしれませんが、社員にとって自分が働く企業の理念は、一度や二度目にしただけですぐに頭に入るものではありません。
社員が最も優先するべきタスクは「日々の仕事を覚えること・こなすこと」であるため、「理念の理解」の優先順位はどうしても低くなります。
【社員への理念の周知が足りていないケース】
・理念を定めただけ・社員に一度や二度説明しただけで終わっている
・社員全員が企業の理念をすぐに確認できる環境が整っていない
(仕事場の壁に貼る・社員が携帯する資料に記載するなど)
・理念に関する教育を中間管理職までにしか実施していない
上のようなケースに当てはまる場合は、社員が定期的に企業の理念を目にする・耳にする機会を設ける必要があります。
3-5.理念の理解・実践が習慣化できていない
社員への周知が十分にできていても、理念の理解・実践が習慣化できていないと、理念浸透は実現しにくくなります。
企業の理念を「知っている」だけでは「理念が浸透している」状態とは言えず、
・理念の理解:理念の背景にある創業者や経営者の思い・企業の社会における役割を正しく把握する
・理念の実践:理解した理念を自分の仕事に落とし込む
といったことが自然とできるようになっていないと、理念浸透は実現できません。
「毎朝朝礼で理念を唱和しているのに、仕事上で体現できている社員がいない」
「『自社の理念は何か』を聞くと答えられるが、なかなか実践まで落とし込めない」
といった場合は、社員一人ひとりに理念の理解・実践を習慣づける仕組みづくりが必要です。
社員の日々の仕事のフィードバックや評価制度に「理念を反映させられているか」という項目を設けるなどして、理念の理解・実践の習慣化を目指しましょう。
4.社内に理念を浸透させる5つのステップ
ここからは、社内に理念を浸透させる5つのステップを紹介します。
実際に社内に理念を浸透させるためには、どんな順番で何をすれば良いのか、具体的な方法を見ていきましょう。
4-1.STEP1.現在の企業理念を見直す
まずは、現在の企業理念を見直します。
経営陣複数名で、すでに定めている企業理念を確認し
・実際の事業とずれが生じていないか
・本当に社員に浸透させるべき理念として適当なものなのか
・社員に伝わりやすい言葉・内容を選べているか
を話し合いましょう。
「改善の余地がある」と判断した場合は、新たな企業理念を
・ミッション(使命)
・ビジョン(理想像)
・バリュー(価値)
の3段階に分けて作ります。
社員に伝わりやすい・共感を得やすい企業理念を作るには、ミッション・ビジョン・バリューそれぞれに「具体的」かつ「現実的」かつ「実際の事業と地続きのもの」を設定するのがポイントです。
【理念の見直しと同時に導入しておきたい「クレド」】 企業理念の見直しのタイミングで導入しておきたいのが
クレドを導入し、社員が仕事に対してどのように向き合うべきかを具体化することで、 |
4-2.STEP2.理念を社内周知する
続いて、STEP1.で設定した理念を社内周知します。
以下の例を参考に、理念の存在と内容を社員に知ってもらいましょう。
理念を社内周知する方法の一例 |
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・朝礼やミーティングで企業トップの口から直接伝える ・各部署のリーダーが口頭で伝える ・ポスターを作成し、休憩室や仕事場の壁に貼る ・社内メールマガジンや社内報で発信する ・顧客向けの企業紹介の動画を新たに作成し、社員にも視聴してもらう ・社内向けの冊子を作成し、全社員に配布する |
理念の理解や行動を促す前にまずは目にする・耳にする機会を増やすことで、社員が理念に対して関心を持ち、理解しやすくなる土台を作ります。
4-3.STEP3.社員が理念を理解する場を設ける
続いては、社員が理念を理解する場を設けます。
企業の理念というのは、経営者が実現したい世界を抽象的に言語化したものがほとんどであり、言葉をそのまま伝えただけでは社員の理解を得られません。
STEP2.で周知した理念がなぜ重要なのか、理念として掲げたビジョンやミッションを実現した際にどのような未来が待っているのかを伝え、社員の心を掴みましょう。
具体的には、次のような方法が効果的です。
社員が理念を理解する場を設ける例 |
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①社内イベントの開催 |
一般社員も気軽に参加できるゲームやワークショップなどを取り入れる 例)自社のミッション・ビジョン・バリューを絵に描く |
②説明会の開催 |
企業理念を改定した理由や、今後の方針についての説明を行う 例)社員の評価制度に「理念への理解度」の項目を追加するなど |
伝え方のポイント |
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理念を設定した背景をしっかり伝える 具体例を交えながら説明する 理念が「全ての人に快適な暮らしを」なら、日々の仕事でどんなアクションを起こせばそれを実現させられるのか提案する |
イベントや説明会を通して理念についての理解を深めることで、「企業の理念」と「自分の仕事」の距離が縮まり、理念に基づいた行動を起こしやすくなります。
4-4.STEP4.理念に基づいた社員の行動を促す
社員が理念について十分に理解した後は、理念に基づいた行動を促します。
理念への理解度は、経営陣・管理職・一般社員の順に下がっていくものであるため、理念に基づく行動の指導は
・経営陣から管理職へ
・管理職から一般社員へ
といったように、上から順に浸透させていくのが効果的です。
まずは管理職への指導をしっかりと行い、そのうえで管理職から一般社員へ部署別の理念浸透プランを立ててもらいましょう。
部署別・理念浸透プランの一例 |
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・自分の行動を振り返るチェックシートを作成し、1日の終わりに記入する ・定期的にミーティングを開き、部署内での気付きを共有する ・「理念をどれくらい行動に移せているか」を現場のリーダーがフィードバックする |
社員一人ひとりが自分の働き方を
・自己評価
・部署内の社員との共有
・上司からのフィードバック
の3方向からチェックすることで、自然と理念に基づいた行動が起こせるようになります。
4-5.STEP5.理念に基づく行動を習慣づける
最後は、理念に基づく行動の習慣づけを行います。
社員が理念について深く理解し、理念に基づいた行動を起こせるようになっても、それが習慣化しなければ理念が浸透したとは言えません。
STEP4.で紹介した理念浸透プラン(チェックシート・共有ミーティング・フィードバックなど)を反復・継続し、そのうえで定期的に「理念浸透度」のチェックを行いましょう。
「理念浸透度」をチェックする方法 |
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①理念を覚えているか |
自社のミッション・ビジョン・バリューがいつでも暗唱できる |
②理念を理解しているか |
丸暗記ではなく、理念が作られた背景や言葉の意味を正しく把握している |
③理念に基づいた行動を |
理念に基づいた具体的な行動を日々の仕事で起こせている |
④行動を継続 |
③の行動が一時的なものではなく継続して行えている |
理念の浸透は、一朝一夕でできるものではありませんが、実現すれば企業の大きな成長が期待できます。
上記のような浸透度のチェックを定期的に行い、長い時間をかけて理念浸透を目指しましょう。
5.3つの事例から見る理念浸透を成功させるポイント
最後は、理念浸透を成功させるポイントを、3つの企業の事例から紹介します。
・「個人ビジョン」の作成で社員の働きがいを高める|株式会社あつまる
・「自己成長支援制度」で理念の深い理解を実現|イグニション・ポイント株式会社
・グループ活動の支援で社員の自主性を高める|マイクロンメモリジャパン株式会社
いずれも企業の特色を上手く活かした事例ですので、取り入れられそうなものがないかチェックしましょう。
【理念浸透の成功事例①】 |
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属性 |
ITベンチャー |
従業員数 |
51名 |
事業内容 |
DXソリューション事業 |
企業理念 |
「全従業員の物心両面の幸福を追求するとともに、 |
理念浸透の施策 |
企業理念を自分事にする取り組み「個人ビジョン経営」 社員全員のビジョンをまとめた「ビジョンシート」を作成し、その内容を会社の経営計画に反映させるという取り組み 企業理念の実現が社員一人ひとりの「個人ビジョン」の実現と連動することで、社員の成長と働きがいの向上に成功している |
参考:https://hatarakigai.info/ranking/certified_companies/1101_677.html
【理念浸透の成功事例②】 |
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属性 |
技術サービス業 |
従業員数 |
165名 |
事業内容 |
コンサルティング事業 |
企業理念 |
「ゆたかな人生のきっかけを」 |
理念浸透の施策 |
企業理念を社員への手厚いサポートで体現する「自己成長支援制度」 スキルアップのための書籍購入や資格取得補助など、社員の成長を支援する制度が用意されており、企業理念の「ゆたかな人生のきっかけを」を社員一人ひとりが体感できる 顧客の幸せだけではなく、社員個々人の自己実現も企業理念に含めることで、社内全体の理念の深い浸透に成功している |
参考:https://hatarakigai.info/ranking/certified_companies/1201_943.html
https://www.ignitionpoint-inc.com/recruit/careerdevelopment/support/
【理念浸透の成功事例③】 |
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属性 |
製造業 |
従業員数 |
4,315名 |
事業内容 |
最先端メモリ製品の開発・設計・生産 |
企業理念 |
「すべての人々の生活を豊かにするために、 |
理念浸透の施策 |
社員の自発的グループ活動「ERG」を会社全体が積極支援 「ERG」と呼ばれるボランティア活動グループを、会社全体で積極支援することで、企業の理念である「人材の多様化推進と多様な人材を互いに尊重・受容しあう社内文化」を有志の社員とともに実現している ボランティア活動には全社員の80%以上が参加しており、企業と社員が一体となって多様性を尊重し合う文化づくりに励んでいる |
参考:https://hatarakigai.info/ranking/japan/2021.html#modal-l-20
【理念浸透を成功させるポイントは「企業と社員の価値観の徹底的なすり合わせ」】
上の3つの事例に共通しているのは、「企業の理念と社員個人の価値観を徹底的にすり合わせている」という点です。
「企業のミッション・ビジョン実現」と「社員個人の自己実現」を限りなく近づけることで、社員が自分のために起こした行動が、自然と企業理念にも沿った行動になります。
また、企業側の理念を一方的に押し付けるのではなく、社員個人の価値観を尊重することで、企業と社員の間に深い信頼関係が生まれます。
以上のことから、理念浸透を成功させるためには、企業と社員の価値観のすり合わせが極めて重要だと言えるでしょう。
6.社内報アプリ「WORKSTORY」なら理念浸透をよりスムーズに
企業の理念浸透には、まずは社員に理念の存在を知ってもらう「周知」のプロセスが欠かせませんが、その一方で
「社員が行き来する通路にポスターを貼ってみたが、反応がない」
「社内報を作ってみたが、中を見ずにデスクにしまっている社員が多い」
など、周知がうまくいかないケースもあります。
そんなお悩みを解決するのが、理念浸透ツールとして活用できる社内報アプリ「WORKSTORY」です。
「WORKSTORY」とは? |
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社内の理解度を深め、社員同士のコミュニケーションを活性化させるDXツール |
理念浸透にどう役立つ? |
理念の周知に役立つ機能が充実 ①役員メッセージをスムーズに社員へ発信 役員からのメッセージを動画やテキストで社員のタイムラインに流せる ②クレドの浸透サポート
|
よりスムーズに・より効果的に理念浸透を実現させたい場合は、ぜひ「WORKSTORY」の活用をご検討ください。
7.まとめ
最後に、本記事の重要ポイントをおさらいします。
▼理念浸透とは
- 企業の理念を社員全員で共有・実践できている状態のこと
- ・自分の働く会社には、社会的にどんな目的や役目があるか
- ・その役目を果たすために自分がどのように業務に取り組むべきなのか
- が明確になり、会社の底力がアップする
▼理念浸透が企業の成長に重要な3つの理由
- ・組織に一体感が出る
- ・社員のやる気・パフォーマンスが向上する
- ・社員の離職率が低下する
- →共通の目的を持ったパフォーマンスの高い社員が集まる組織になり、企業が成長する
▼理念浸透が実現しにくい5つの理由
- ・入社時からすでに理念への関心が低い
- ・企業の理念と社員個人の価値観が合致していない
- ・日々の仕事と理念が結びつかない
- ・社員への周知が足りない
- ・理念の理解・実践が習慣化できていない
- →こういった状況に陥らない方法で理念を浸透させることが重要
▼社内に理念を浸透させる5つのステップ
- ・STEP1.現在の企業理念を見直す
- ・STEP2.理念を社内周知する
- ・STEP3.社員が理念を理解する場を設ける
- ・STEP4.理念に基づいた社員の行動を促す
- ・STEP5.理念に基づく行動を習慣づける
- →時間をかけ、段階を踏んで浸透させていくことで、企業理念は社員全体に行き渡る
本記事の内容を参考に、理念浸透を実現させ、あなたの会社が内側から大きく成長することを願っています。