リモートワークが活性化した昨今、改めて社内報の価値が見直されています。
社員同士のコミュニケーションを生み、さらに会社からの情報を発信できるツールとして活躍するのが社内報です。
大手企業では定番のインターナルコミュニケーションツールとして導入されてきましたが、これまで社内報を発行していなかった企業も、社内報によって社員同士の考え方の共有ができ、コミュニケーションの活性化につながった事例が幾例もあります。
社員の増加によって、コミュニケーション不足に悩んでいる企業も、社内報を活用することでさらなる発展、そして新しい価値観を生むきっかけになるでしょう。
今回は社内報とは何か、作るための具体的な手順や企画ネタ、さらには参考になる紙面もくわしくご紹介します。
はじめて社内報を作りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
関連記事:社内報に使えるネタ55選!目的別に選べるおすすめを紹介
1、社内報づくりの基礎知識
2、社内報の企画実例
2-1、企画にあたって考えること
2-2、真似できる企画ネタ10選
2-3、参考になる社内報の紙面20選
3、社内報を作るためにおさえるべきポイント
3-1、レイアウトの考え方
3-2、テンプレート紹介
3-3、社内報を作る目的を決めよう
3-4、社内報が出来上がるまでのスケジュール
4、理念浸透・離職対策・社内活性化に効く社内報ならWORKSTORY
5、まとめ
1、社内報づくりの基礎知識
社内報は、会社から従業員に向けてさまざまな情報を発信するためのツールとして誕生しました。
具体的には企業の理念や文化、そして社内活動の報告など、社員が普段業務をしているだけではわからない会社の状況を知るきっかけになります。
最近では企業ブランディングとしても、社内報がツールとして活躍している企業も増えています。
社内報は冊子だけでなくウェブ、動画などいろいろなメディアが使用されるようになりました。
なかでも最も利用されているのが昔から定番の冊子スタイルですが、昨今アプリやWEBでの利用も急激に増えています。
社内報を作る理由は企業によってさまざまですが、代表的な理由は下記の通りです。
- 社内の情報や理念を全社員に共有するため
- 新入社員、退職者などを伝えるため
- 社風や企業の価値観を歴史として残し受け継いでいくため
- 社員間のコミュニケーション促進
- 社員のモチベーションアップ
経営者の考えを伝えられる重要なツールとして、多くの企業で導入されています。
また、普段は業務であまりかかわりのない部署の社内活動や、新入社員の紹介にも社内報は有効です。
単純に経営者からの情報の伝達以外にも、社員同士の交流を生むきっかけになるのが社内報の大きなメリットと言えるでしょう。
2、社内報の企画実例
http://pr.gree.jp/blog/2015/01/1107
社内報を読んでもらうには、魅力的なコンテンツを用意することが大切です。
とは言っても、初めて作成する場合はどんな企画にすればいいのか頭を悩ませるところ。
そこで、企画を考えるにあたってどんな点を重視すればいいのか、そのポイントと具体的な企画例も合わせて見ていきましょう。
2-1、企画にあたって考えること
企画を考えるにあたって大切なのは、読者が楽しめるよう読者目線で構成していくことです。
基本的なこととして、特に次の3点を重視して企画を考えていきましょう。
①何を伝えたいのかを決める
まず初めに読者にどんなことを伝えたいのかをはっきり決めることです。
経営者の理念を広く伝えたいのか、業務実績など直接仕事に関わることを伝えたいのかなど、社内報のコンセプトを決めることが大切です。
後から大きな修正が入らないよう、特に経営者の意向を確認するためどんな情報を盛り込みたいのか、事前にインタビューしておきましょう。
②伝え方を決める
記事の方向性が固まったら、どのような形で読者に伝えるのか形式を決めていきましょう。
直接人物にインタビューをし、その情報をまとめて掲載するのか、対談形式をとるのか、どちらがより情報が伝わりやすいのかによって判断します。
部署ごとの事業活動を記事にするのなら、現場写真をたくさん盛り込んだ現場取材形式がおすすめです。
ほかにも、社員の意見をまとめたアンケート集計、Q&Aのスタイルなど、①で決めたコンテンツがどうすれば最もわかりやすくまとめられるのか考えていってみてください。
③人選、誌面イメージなどの詳細を決める
その記事の取材を誰にするか、また執筆担当者や誌面のデザインを細かく決めています。
作り手が伝えたい事を読者に伝わりやすい企画を心がけましょう。
場合によっては社内報のスタッフが担当するよりも、その部署の社員自体が原稿を執筆した方が、より情報が伝わりやすい可能性があります。
写真をどの程度載せるのか、何文字ほどの原稿にするのかなど、社内報全体のバランスを見ながら細かいデザインを決めていきましょう。
2-2、真似できる企画ネタ10選
実際に社内報でよく使われている、企画ネタをご紹介します。
〇社員インタビュー
https://insideofontex.blogspot.jp/2016/07/65-7.html
社員や関係部署へのインタビューを元にした記事は、現場の生の声が伝わる大切なコンテンツです。
インタビューをするにあたって、準備したいのがヒアリングシートです。
あらかじめ質問を一覧にまとめ、回答用の枠を作ったシートを作ることで基礎的な情報を記入してもらい、一次情報をゲットしておくことで取材をスムーズに進められるメリットがあります。
社員紹介のネタはこちらの記事をご確認ください!→https://workstory.co.jp/media/introducing-employees-benefits/
《インタビューの際のコツ》
インタビューはお互いがリラックスした環境で、相手の本音を引き出せる環境づくりを心がけるのが大切です。
まずは相手に協力的になってもらうため、第一印象を良くすることを意識しましょう。
相手と会う時は笑顔で明るく挨拶をすることが第一です。
笑顔での挨拶は相手の緊張をほぐし、楽しい気持ちで取材をスタートさせるきっかけになります。
また、不安を取り除くために企画の目的と内容をはっきり伝え、記事にどうやって反映するのか伝えておきましょう。
《インタビューの質問例》
具体的にどんな質問をすればいいのか、例を箇条書きでまとめました。
●新入社員向け
・現職についた理由
・どのような部署なのか
・どのような業務を担当しているか
・今後の目標
●社長向け
・会社の今期目標
・目標への実現に向けたプラン
・社員に求める能力、基本的価値
・社員に変わってほしいと思っていることなどの要望
・特定部署への感想、ほめ言葉
・社長の経営理念や経営方針のわかりにくいところをよりくわしく解説
・社員の悩みについての改善策
所属部署など基本的なプロフィールから、その人の考え方など幅広くインタビューしましょう。
〇座談会
http://www.mine2.net/services/editorial.html
社内報の企画として、定番の1つが複数の社員同士の座談会です。
何人かが集まって意見や感想を出し合うことで、新しい考えが生まれ共感を呼びます。
ただし、座談会を成功させるには参加者全員に気を配っての進行が求められます。
そのためには、事前にテーマを参加者に伝えておき、このような話をするので内容を考えてきてください、と質問シートを配りましょう。
また、参加者全員のプロフィールが載った書類を配っておくと、お互い名前や部署がわかり緊張が和らぎます。
具体的な座談会の内容としては、次のようなものがおすすめです。
- 第一線で活躍する社員の今後の目標や、実績を上げるコツ
- 全部署から1人ずつ集まり、普段関わりがないもの同士の交流
- ベテラン社員と若手社員が集っての仕事のモットーや課題を話し合い、お互い参考にする
テーマから大きく脱線したら軌道修正することや、話しにくそうにしている社員の意見を聴き出すなど、全員の様子を見ながら進行していきましょう。
〇新入社員の自己紹介
新入社員の紹介も社内報定番の企画です。
まだどんな人物かわからない新入社員に、誕生日などの基本的なプロフィールのほか、どうしてこの会社を志望したのかなど、くわしくインタビューをしましょう。
どのような人物なのか写真と同時にインタビューを掲載することで、既存の社員に知ってもらい早く会社になじむきっかけになります。
社員紹介の関連記事:社内報で社員紹介するメリット4つ|魅力が伝わる構成要素【例文付】
〇結婚、出産報告
http://www.matugen.co.jp/corporate/child-rearing01.html
社員のプライベートな情報である、結婚や出産報告社内報の企画の定番です。
可能であれば結婚や出産は、披露宴の二人の写真やお子さんの写真も掲載すると、より雰囲気が伝わりやすくお祝いらしいページに仕上がります。
結婚を機にどう変わっていきたいか、奥さんのどんなところに惹かれたかなど、プライベートに切り込んだ質問も、読者に興味を持ってもらいやすいです。
〇部署の成功事例や活動報告
https://gc-tobira.jp/professional/house-magazine/
業績を上げた部署の成功事例を紹介することで、社員のモチベーションアップにつながります。
具体的に業績に貢献した社員へのインタビューを交えながら、どのような点を工夫し努力したか、また今後はどのような形でスキルアップを図っていきたいかなど、ほかの社員にも役立つ情報を聞き出しましょう。
それと同時に、各部署でどのような活動を行っているか、知らせるコンテンツを充実させることで、自分が所属するところ以外の様子を知ることができます。
〇研修、セミナーの開催情報と報告
http://www.wons.co.jp/companynews.html
業務連絡も兼ねて、社員全体に伝えたいのが研修やセミナーの開催情報です。
社員のスキルアップを図れる、セミナーがいつ開催されるのか、具体的な講演会日時や、参加方法を伝えておくことで、広く社員へ情報公開できます。
また、実際に行われたセミナーの様子を撮影し、開催報告を盛り込むことで参加しなかった社員の興味を生み、次回の参加者増加へとつなげていきましょう。
できれば直接社内報スタッフが足を運び、セミナーの様子を撮影するのがおすすめです。
むずかしい場合は参加予定の社員に撮影や内容のメモを依頼し、どのような点が役立ったのかなど感想文もプラスするとより充実したコンテンツになるでしょう。
〇会社の新製品、サービスの案内
http://www.wkd.co.jp/works/paper/index_3.html
社内報は社員だけでなく、家族も目を通すツールです。
そこで、会社が今月リリースした新商品やサービスの詳細も忘れずに記載しましょう。
社内報ならではの情報として、実際に開発に貢献した社員のインタビューを交えることで、どうしてこの商品が誕生したのか背景を知ることもできます。
文章だけでなく実際に商品を使用したレビューを掲載するのもおすすめです。
たとえば化粧品なら社内報スタッフが使用し、その効果を写真付きで掲載すると、より商品の魅力が社員に伝わり次の新製品やサービスに向けての意欲の向上につながります。
〇社員へのアンケート
http://www.i-com.co.jp/works/detail/005/index.html
社員が参加できる企画も用意しましょう。
手軽に取り入れられる企画としてお勧めしたいのが、社員へのアンケートです。
たとえば充実させてほしい福利厚生、会社に改善してほしい点などをアンケートし、次号で結果を公表することで、社員がどんなことを考えているのか全員が知り共感を生みます。
アンケート結果も、部署ごとや性別、年代ごとにわけていくことで、より詳細なデータで読者にわかりやすく情報の共有ができます。
〇社員に人気の社食メニューやランチにおすすめの店舗紹介
https://www.pinterest.jp/pin/428756827007472776/?lp=true
社食やランチは、全社員が関心のあるネタです。
社食の人気メニューランキングや、社食を作っているコックやおばさんへのインタビューなど、より食事を身近に感じられるコンテンツを用意しましょう。
また、社食がない企業であれば会社の近くにある人気のお店のメニューや、店長へのインタビューにより、おすすめメニューを紹介するなどのネタもおすすめです。
ほかにも社員へのアンケートによって出た結果で、新しい社食メニューを考案するなど、いろいろなコンテンツへ発展させることもできます。
〇バッグの中身
http://city.living.jp/sapporo2/tokusyu/090225/
全員が楽しめるコンテンツとしてお勧めしたいのが、社員のバッグの中身です。
たとえば、営業ナンバーワンはどんな文房具で仕事をしているのか、おしゃれな社員の化粧ポーチの中身など、興味をひくコンテンツの宝庫です。
その文房具をどう活用しているのか、活用法を記事にすれば仕事の効率化の参考にもなります。
また、社内でのタブレットの所持率、ハンカチを持っている人の割合など、統計を元にした情報も、社員同士の共感を生み一体感につながります。
2-3、参考になる社内報の紙面20選
それでは、実際に社内報の紙面を20枚ご紹介します。
おすすめの企画ごとに分けているので、ぜひ参考にしてみてください。
〇社員インタビュー
《POINT》
社員や経営者へのインタビューは、見開きで大きな人物写真を入れています。
名言や要点は小見出しを間に盛り込み、細かい文字だけでなく見やすいレイアウトを心がけましょう。
http://st-tub.com/seisaku/project/project03/p3.html
http://st-tub.com/seisaku/project/project03/p5.html
http://brand-academy.blogspot.jp/2011/09/blog-post.html
http://honlabo.com/company_magazine_design/
〇社員紹介
《POINT》
新入社員紹介ページは、見開きに1人ずつ簡単なプロフィールつきで紹介するのが定番です。
また、社員一人ひとりをピックアップしての特集を連載形式にするのもおすすめです。
http://honlabo.com/company_magazine_design/
http://www.shanaihokenkyusho.com/?tag=%E6%96%B0%E5%85%A5%E7%A4%BE%E5%93%A1
http://www.wons.co.jp/companynews.html
http://www.shanaihokenkyusho.com/?post_type=sample
〇社内ニュースなどの情報ページ
《POINT》
1ページに何個のニュースを盛り込むか、情報を詰め込みすぎないよう調整して作成しましょう。
また、写真も随所に入れて文字だけにならないレイアウトを意識してください。
http://honlabo.com/company_magazine_design/
http://www.nspr.co.jp/news.php/whatsnew/58AKJJ4H9/
〇社内行事やイベントのお知らせ
《POINT》
何日何時から行事やイベントがあるか、情報を大きく太字でわかりやすく表示しましょう。
https://bita.jp/blog/bitacomm
http://www.nodaki.jp/recruit/company.html
〇人物や部署紹介
《POINT》
部署ごとの業務内容や、実績をあげた社員などを紹介します。
インタビューを交えながら、どんな点が自慢かどんな人が活躍しているか魅力が伝わるコンテンツにしましょう。
https://www.kkc.or.jp/plaza/magazine/201503_10.html?cid=2
http://shanaihou.com/beforeafter/
〇結婚、出産報告
《POINT》
写真をたくさん使い、プライベートな質問も盛り込むと充実したコンテンツになります。
https://www.advertimes.com/20131030/article131929/3/
http://goldhammer10.rssing.com/chan-6314288/all_p3.html
3、社内報を作るためにおさえるべきポイント
社内報はいくつか定番のレイアウトがあるものの、それを元にしながらも掲載する情報をより見やすくするために、デザインに工夫を凝らしていきましょう。
ここではレイアウトの基本的な考え方、そして実際の社内報のページ例をご紹介します。
関連記事:社内報とは?初めてでもできる作成の流れと読まれるネタ30選
【社内報】デザインからみた理想の社内報を完成させるためのポイント
3-1、レイアウトの考え方
社内報のレイアウトは次の2点を意識して作っていきましょう。
①目線の動き
ページを見開いたときに、どのような順番で記事全体に目を通すかを考えてレイアウトしましょう。
人の目線は基本的に上から下へと動く習性があるため、横組みならマンガのように左上から右下のZ型がおすすめです。
まずは左上を起点にし、その後右上から左下、右下と下にジグザグに流れていくような目線の動きを意識してみてください。
http://basicdesign-note.com/easytoread-layout/
ほかにも、大きいものから小さいものを目で追う習慣があるため、1ページの中でも特に注目してほしい記事はスペースを広くとりましょう。
コラムやちょっとしたインフォメーションなど、後から読んでも差支えない情報は左下に配置するのがおすすめです。
②統一感を出す
ページ全体に統一感が生まれるように、大見出しに小見出し、写真などの見せ方に共通要素を設けましょう。
たとえば、見出しに使用するフォントはある程度限定するほか、写真をどこに配置するのかもある程度ルールを決めておくことで、全体が見やすくわかりやすい仕上がりになります。
ただし、特集ページや写真が多いグラビアページは、あえてフリーレイアウトにして、社内報のメインコンテンツとして注目を集めるデザインにする方法も利用してみましょう。
〇レイアウトの作成までの流れ
社内報のレイアウト作成までの流れとして、特に重視したい2点をご紹介します。
①ラフを考える
ラフは手書き、もしくはパワーポイントを使って見開き分の枠から作ります。
その枠の中に、見出し、本文、キャッチコピー、写真の4点をどう配置するか考えていきます。
キャッチコピーはあらかじめ考えておくと、文字のバランスが取りやすいですが、本文はダミーで罫線を引っ張るだけで問題ありません。
写真やイラストも同様に四角の枠組みを作っておきましょう。
②文字数や写真の点数を考える
ラフをもとに、細かい文字数と写真の数を考えます。
これであらかじめ文字数を決めておくことで、過不足なく原稿を執筆してもらえます。
また、写真もどれくらいのボリュームになるかおおよその検討がつけやすくなるため、どんなシーンをどの程度撮影してほしいのか、取材担当者に明確に伝えることも可能です。
3-2、テンプレート紹介
社内報の作成に役立つ、テンプレートを配布しているサイトをいくつかご紹介します。
自分で一からページのデザインを考えて、記事や画像を配置するのはそれだけでも社内報の作成に時間がとられてしまいます。
しかしテンプレートを使用すれば、ページのレイアウトを一から考えずとも簡単に作成ができます。
ここでは社内報に利用できるテンプレートを配布しているサイトと、実際に配布している紙面を紹介します。
社内報を作成したいものの、なかなかデザインが思いつかないとお悩みの人はぜひ参考になさってください。
〇パワポン
https://ppon.askul.co.jp/1030170290
パワーポイントを使って作る、さまざまな広告やページを作成できる無料のチラシテンプレートサイトです。
ニュースレターページも充実していて、社内報にも応用できるテンプレートが用意されています。
使用する際は無料登録のみと、誰でも手軽に利用可能です。
〇bookuma(ブックマ)
http://honlabo.com/howto/howto-159/
URL:http://honlabo.com/howto/howto-159/
無料のデザインソフトで、社内報の表紙から各企画のイメージに合ったテンプレートを利用できます。
社員紹介から旅行、行事用のテンプレート、またインタビューなど社内報の定番企画のテンプレートが用意されているため、初めて社内報を作成する人も作業の効率化に役立ちます。
〇PIXTA
https://pixta.jp/templates/item/1039
URL:https://pixta.jp/templates/category/4
料金
無料プラン
30日間6,480円(画像10点までダウンロード可能)
無料素材のほか、1枚389円から購入できるテンプレートを配布しているサイトです。
テンプレート以外にも素材として使えるきれいな風景、人物写真も充実しており社内報の表紙のデザインやオリジナルの見出し作成などいろいろな活用が可能です。
3-3、社内報を作る目的を決めよう
社内報を作るにあたって、必ず決めておきたいのが目的です。
社内報は発行すること自体が目的ではありません。
読んでもらったことで社員の行動に結びつくような内容にする必要があります。
具体的な発行目的の例としては、次のようなものが挙げられます。
・経営理念の共有と浸透
・社内の一体感を生む
・従業員の意識改革
・従業員のモチベーションアップ
・社内の情報共有
・従業員の自己啓発の促進
・企業と家族をつなぐ
このように、社内報は経営の方針を従業員すべてに公平に伝えられる、目標の共有ができるツールです。
また、自社の活動や経営状況を伝えることで、従業員だけでなくその家族にも会社についての理解を深めてもらえるきっかけになります。
社内報を発行することで、まずどんな効果を社員にもたらしたいのか目標を明確化するとテーマや軸が定まりやすくなるのです。
たとえば、会社の理念を理解してもらうためには、経営者の言葉をダイレクトに伝えられるインタビューを入れるなど、目的が決まっていれば必然的に企画も決まってきます。
3-4、社内報が出来上がるまでのスケジュール
それでは、社内報は具体的にどうやって作られているのでしょうか?
出来上がるまでの手順をご紹介します。
・企画・立案
まずは社内報に掲載する、企画を決めていきます。
何を伝えたい企画なのかテーマを決めたのち、どうやって伝えれば読者に理解してもらいやすいのかを考えましょう。
たとえば先ほどもご説明したように、社内報で社長の理念を伝えたいのであれば、考え方を詳細に伝えられるインタビュー形式がおすすめです。
従業員同士のコミュニケーションを促進したいのなら、用意したテーマに関して複数人を集めての座談会や対談形式が挙げられます。
ほかにも、現場取材が必要なものや、アンケートなど参加型のコンテンツも用意すると、充実した社内報に仕上がる第一歩となるでしょう。
そして企画立案の際には、伝えたい情報に関する資料と、伝え方の参考になる雑誌などを用意しましょう。
伝えたい情報は社内資料や社員へのインタビュー、書籍やインターネットなど、さまざまな方法で資料を集めることをおすすめします。
・原稿・取材依頼の担当者決め
だいたいの企画が出そろったら、実際に原稿の執筆にとりかかります。
社内報の文章執筆を誰が担当するのか、また記事に掲載する写真の撮影や従業員への取材のための人員も必要です。
執筆や取材を自社スタッフで行うのか、もしくは社内報の制作会社に依頼するかによってコストも大きく変わってきます。
・取材、撮影
社内報のそれぞれの担当者が決まったら、実際に現地に赴いて取材と撮影をスタートします。
このとき、社内報担当者の人数と費やせる時間を調べておき、不足している場合はほかの部署からの協力者の手配も必要になります。
1人などの少人数で作業を丸抱えしてしまうと、撮影が追い付かないケースや別部署までの情報が把握できないなどのトラブルが起きる可能性も。
その結果、社内報の作成が行き詰まる恐れがあるのです。
可能なら各部署で社内報の協力者を用意してもらい、活動や行事のときに写真の撮影を依頼するなど業務を分散させましょう。
・原稿作成
取材と写真撮影が終わったら、いよいよ原稿執筆にとりかかります。
こちらも撮影同様、社内報の制作会社に外注するか自社で行うか最終的に決めていきます。
自社で製作する場合は、ワードにエクセル、パワーポイントを使うのが基本です。
・レイアウト決めとデザイン
社内報は新聞のように、ページ数とそれぞれのレイアウト決めも重要です。
どうすれば読者に情報がきちんと伝わるか、また興味を持ってもらえるかを意識してレイアウトを構成していきましょう。
記事ごとの文字数や使用する画像枚数を考慮しながら、まずはラフレイアウトを作成していきます。
実際に撮影した写真や取材データをもとに、もっと魅力的なコンテンツになりそうなレイアウトに変更して仕上げていきましょう。
・校正
出来上がった原稿をレイアウトデザインに流し込んだら、最後に校正作業を行っていきます。
校正では特に氏名や役職などの固有名詞、住所、電話番号のミスがないか厳重に確認していきましょう。
1人では見落としが起きやすいため、できるだけ複数人で何重ものチェックがおすすめです。
必要な場合は社長や取材をした人物に、原稿の内容に間違いがないか確認をしてもらうことも忘れないでください。
・印刷
校正が終わったら、いよいよ印刷会社に見積もりを依頼し、印刷の発注を行います。
必要な部数を調べておき、全社員に行きわたるよう数十部余分に印刷することをおすすめします。
・完成
印刷が終わった社内報が届いたら、社員や社外の人々へ配布をします。
実際に読んだ社員から、社内報の感想やアンケートを集めて次回の記事作成の参考にしましょう。
社内報の大まかな流れは次のとおりです。
基本的に雑誌を発行するのと同じように、企画から取材、原稿執筆、校正、印刷の流れで進んでいきます。
ウェブ社内報と違って、紙の社内報はレイアウトに印刷と完成までにそれなりの日数がかかります。
毎月何日に発行すると決まりを設ける場合は、事前にスケジュールを組んでおき締め切りまで間に合うようスタッフで協力し合って作業を進めていきましょう。
4、理念浸透・離職対策・社内活性化に効く社内報ならWORKSTORY
WORKSTORYでは、「理念浸透」「社内活性化」「心理的安全性」の3軸で機能を設計。 理念は、動画や定期表示などでタイムリーかつ繰り返し共有。イベント情報の共有やコミュニティ形成などで、社内の活性化を図ります。また、会社や組織の取り組み、社員プロフィールなどを簡単に把握できる仕組みで安心感を醸成します。 そのほか、自動翻訳やメンタルチェックなどの機能も搭載。利用状況の可視化も可能で、エンゲージメント状況に応じた次のアクションを促し、低コストかつ運用しやすいしくみで離職率低下を実現します。
5、まとめ
社内報は経営側の理念を社員に伝えられる重要なコンテンツです。
また、普段交流のない社員同士のコミュニケーションを生むきっかけにもなる、アンケートやインタビュー記事、そして座談会など、さまざまな企画も考案すれば、より社員同士の交流の活性化にもつながります。
社内報の作成はデザインにレイアウト、そして原稿執筆と何かと作業が多いため、一人で抱え込まず複数のチームで効率よく動くことが大切です。
それぞれ自分の能力を活かせる作業を中心に行いながら、社員全体が楽しめる社内報を作ってみてはいかがでしょうか。