「他部署間のコミュニケーションがあまりうまく取れていないかも?」
「趣味を誰かと共有したい!」
「自分1人で運動する時間をつくるのはハードルが高い…」
社内で上記のような悩みや思いを抱えていませんか?
会社に部活を設立することで、社内コミュニケーションが活性化したり新しい趣味を見つけられたり、たくさんのメリットがあります。最近では、部活を盛んに行っている会社も多いんです。
この記事では、実際にある会社の部活の紹介、部活動が盛んな株式会社コロプラさんと株式会社バスクリンさんのインタビュー、設立時の細かい決め事を紹介します!
会社に部活動を発足して、社内コミュニケーションを活性化させましょう!
1.会社の部活ってどんなものがあるの?
2.2社の事例を参考にしよう!実際に部活を設立するまで
2‐1.部活設立までの流れ~株式会社コロプラさんの場合~
2‐2.部活設立までの流れ~株式会社バスクリンさんの場合~
3.部活中に怪我をしたらどうする?設立時の細かい決め事
4.まとめ
1.会社の部活ってどんなものがあるの?
会社で発足している部活には、どんなものがあるのでしょうか?
この章では、実際にある部活をいくつかご紹介します。学校にはなかったような社会人ならではの部活も多数あり、どれも魅力的な部活ばかりです。自社に設立したい部活を探してみましょう。
~運動部編~
■サバゲ―部(ギークス株式会社 https://geechs.com/bukatsu17/ )
ギークス株式会社のサバゲ―部では月に一回、屋内や屋外のフィールドで活動をしています。初心者の参加者が多く、元々インドアだった人もハマってしまう人が多いそうです。体験入部希望者がとても多く、女性も所属しています。
社会人に人気の高いサバゲ―ですが、会社の人と一緒にすることによって、結束や信頼関係が生まれます。普段業務上で関りがない社員同士でも、仲良くなることができます。
・ギークス株式会社には他にもこんな部活があります。
<<音楽フェス部・筋トレ部・ゴルフ部・サイクリング部・ダーツ部・テニス部・バスケ部・パパママ支援部・バンド部・フットサル部・ボルダリング部・マラソン部>>
■山岳部 (株式会社大阪ソーダ http://ur2.link/Gokc )
山岳部と名がついていますが、登山だけではなく、季節に応じてラフティングやスキー、雪山登山など幅広く活動しています。一見危険そうですが、安全に楽しむための講習などもあるので安心して楽しむことができます。
自然の中でスポーツを楽しみ、普段なかなか挑戦できないようなアクティビティに参加できるのがいいですね。非日常な体験ができ、リフレッシュできます。
・株式会社大阪ソーダには他にもこんな部活があります。
<<テニス部・フットサル部・野球部・ちょい投げクラブ・バドミントン部>>
■ボルダリング部(水上印刷株式会社 http://ur2.link/GokR )
仕事や恋愛の話をしながら壁を上っている水上印刷株式会社のボルダリング部です。貸し切って行うこともあり、飛び入りでも参加できます。
ボルダリングは男女問わず楽しめるスポーツなので、部活にはぴったりです。地上にいる人が壁を上っている人のサポートや声掛けなどを自然とするようになり、新入社員や他部署の交流がない人同士でも距離を縮めることができます。
・水上印刷株式会社には他にもこんな部活があります。
<<サバゲー部・ウィンタースポーツ部・野球部・ゴルフ部・フットサル・釣り部・登山部・キャンプ部・ランニング部・バスケ部・アニソン部・練馬俱楽部・丸の会・千葉県民会>>
■ゴルフ部(SOC株式会社 http://www.socnet.jp/activities/c-golf.html)
SOC株式会社のゴルフ部では、シーズン中は毎週練習を行い、個人レッスンやコンペ出場など、積極的に活動を行っています。「静かにゴルフができない」ことが特徴のようで、楽しそうな雰囲気が伝わってきます。
野球部と合同キャンプや合同合宿なども開催され、他の部活とも交流をはかれるのがいいですね。
・SOC株式会社には他にもこんな部活があります。
<<野球部・サッカー部・ダイビング部>>
■釣り部(株式会社オフィスバスターズ http://www.officebusters.co.jp/club )
株式会社オフィスバスターズの釣り部は、活動時に笑い声が沢山飛び交っている楽しい部活です。まだ会社に部活制度がなかったときから活動をしていて経験を積んでいるので、未経験の人でも釣りの楽しさを味わうことができます。
1人でするのもいいですが、仲間と一緒に釣りをすると楽しさが倍増します。若い方は釣りをしたことがないという方も多くいそうなので、部活をきっかけに釣り好きになる社員もでてくるかもしれません。
・株式会社オフィスバスターズには他にもこんな部活があります。
<<ランニング部・野球部・フットサル部・レクリエーション部>>
~文化部編~
■ロードショウ部 (株式会社ランド・ホー http://www.landho.co.jp/staff/circle.html )
株式会社ランド・ホーのロードショウ部は、話題になっている映画から少しマニアックな映画まで、幅広いジャンルをみんなで観に行く部活です。ゲーム開発を行っているエンターテインメント業界ならではの部活ですね。映画鑑賞後には飲み会も開催されるそうで、そこで映画の感想を発表し合うのも楽しそうです。
社会人になると一人映画をする機会も増えると思いますが、ある程度の人数で同じ映画を一緒に見ると、感想もシェア出来て、楽しい時間を過ごすことができます。
・株式会社ランド・ホーには他にもこんな部活があります。
<<ボードゲーム部・ビール部・蒲田制圧焼肉部・フットサル部・自転車部・POG部・大食い部>>
■歌部(株式会社アラタナ http://24h.aratana.jp/?p=18603)
株式会社アラタナの歌部では、歌に関する様々な活動を行っています。カラオケに行くだけでなく、ピザを片手に好きなアーティストについて語り合ったり、十八番を発表し合ったり毎回の活動内容に変化があるのが特徴です。音楽の趣味が合うもの同士が集まると話も盛り上がるので、グッと距離を縮められそうです。
・株式会社アラタナには他にもこんな部活があります。
<<サーフィン部・野球部・フットサル部・山部・グルメ部 など>>
■料理部(株式会社オールアバウト https://about.allabout.co.jp/koto/170405_02 )
活動内容は、「料理を作って、おいしく食べる」ことで、月に一度活動しています。メンバーは女性を中心にスタートしましたが、現在ではベテラン社員や新卒まで幅広い社員が参加しているそうです。料理が得意な社員さんがみんなに作り方を教えたり、みんなで手料理を持ち寄ってパーティーを開いたりしています。
社内に大きなキッチンがある会社さんは、料理部を設立させると活性化します。一緒につくった料理をみんなで食べることで心の壁がなくなり、仲良くなれます。
・株式会社オールアバウトには他にもこんな部活があります。
<<酒文化研究部・ゴルフ部・フットサル部>>
■英会話部(株式会社SYLA http://syla.jp/company/clubs/english/ )
株式会社SYLAの英会話部では、ミッションを掲げて活動に取り組んでいます。そのミッションは「世界中の様々な方にSYLAを知って頂く。プロフェッショナルとして日本の窓口となり、魅力を知って頂く」です。英会話部主催の外国人向け交流会の実施(月1回以上)や外国人向け”TOKYO”案内ツアーの実施(年数回以上)、メンバーの英会話能力向上勉強会など積極的に活動をしているそうです。
社会人になると、自ら勉強する時間を取らなくなってしまいがちですが、仲間と一緒に勉強できる部活はいいきっかけになります。業務にも生かせる英会話が部活であるのは、社員の知識や教養を高めるので会社としても嬉しいですね。
・株式会社SYLAには他にもこんな部活があります。
<<ゴルフ部・ワイン部・フットサル部・グルメ部・サバゲ―部>>
■日本酒研究部(株式会社ワークスメディア http://worksmedia.jp/ )
ワークスメディアの日本酒研究部では、日本酒検定合格を目指して終業後に勉強会を行っています。第一回目の勉強会のテーマは「日本酒に使われるお米について」でした。勉強したことを基にお店を探して実際に日本酒を飲みに行くこともありますが、その際は部費でお酒を飲むことができます。部員以外の社員も参加できるので、社員同士の交流にも役立っています。
・株式会社ワークスメディアには他にもこんな部活があります。
<<ゴルフ部・ハンドメイド部・硬式テニス部・フィットネス部・バスケ部・読書チーム>>
参考にできそうな部活動はありましたか?
スポーツ系ならサバゲ―部やゴルフ部、文科系ならお酒関連の部やグルメ部など、学生時代にはなかったような部活に入れる、または作れるのが会社の部活の大きなメリットですね。
社会人になると、自然と趣味から遠ざかってしまったり、運動する時間がなかったりしますが、部活があることでちゃんと好きなことをできる時間も取れて、運動不足なども解消できます。会社の中で、ある程度人数が集まりそうなものを検討してみてください。
2.2社の事例を参考にしよう!実際に部活を設立するまで
自社に部活を設立しようと思った際、他の会社さんはどういう流れで部活を設立したのか、どんな効果があったのかなど、部費はどうなっているのか、気になりませんか?
今回は、部活動の面でも注目を浴びる株式会社コロプラさんと株式会社バスクリンさんにお話をお伺いしました。
2‐1.部活設立までの流れ~株式会社コロプラさんの場合~
コロプラさんには現在33もの部活が存在しており、そのバリエーションはフットサルやテニスなどの王道なものから、ナイトハイク部、ジャグリング部、ボルダリング部などユニークなものまであります。
また、文化部はさらに個性的で、落語部、リアル脱出部、白猫TCG(トレーディングカードゲーム)部など名前だけでも楽しそうなものばかりです。
今回はそんなコロプラさんに、会社の部活のことをお伺いいたしました。対象外となる部活とはどんな部活なのでしょうか?エンターテインメント業界ならではの規定は参考にしたいものでした。
―会社に部活を設立しようと思ったきっかけを教えてください。
「これまでは全員がワンフロア内で仕事をしていたため、社員の多くがお互いの顔と名前を知っていましたが、社員数の増加に伴い、オフィスが複数にまたがるフロア構成になったため、社員の中で顔と名前が一致しないといった状況が増えつつありました。
そこで、「部活」という共通項から社員同士のつながりになればと考え、設立にいたりました。」
―部活の規定やルールはありますか?
「社内間の交流が第一目的だったので、部員数が5名以上で、2つ以上の部署がまたがった部員で構成されていることをルールとしました。」
―設立の際に気を付けたことや、部費に関して教えてください。
「コロプラ社として『価値を作り出す』ための活動であってほしいという思いもあり、一方的にサービスを受けるような活動は対象外としています。例とすれば「美味しいものを食べるグルメ部」や、ダイビングなど危険が伴う部活も禁止です。
ネイルサービスを受けるだけの行為は対象外ですが、ネイルキットを購入して部員同士がデザインし合うことについては対象としています。部費に関しては、活動したら社内SNSにて活動報告をすることで1名につき1,000円/月が支給される仕組みです。」
―部活動を設立した結果、どんなメリットがありましたか?
「制度の発足当時から11もの部が創設されましたが、現在でも33もの部があり年々増えています。部活に参加している人を見ると、同期で声をかけあったり、入社時の自己紹介をきっかけに勧誘があったりと、社員同士のつながりも促進されていると感じています。」
―部活動を活性化させるために行っている工夫などはありますか?
「社内SNSで活動している様子が公開されているので、どの部活がどんな風に活動しているのかが見えます。新卒入社者も中途入社者も、入りやすく交流しやすいオープンな部活動を目指しています!」
―ありがとうございました!
部活を設立する際に、「二つ以上の部署をまたがった部員で構成されていること」とすることで、普段話すことのない社員と部活を通して交流ができるので、参考にしたい規定です。
また、部活動の目的を社内コミュニケーションだけにとどめずに「価値を作り出す」ための活動を推進することは、部活の活性化にも繋がります。
白猫TCG(トレーディングカードゲーム)部の活動の様子
事業内容:国内モバイルゲームサービス、 海外モバイルゲームサービス、VRサービスなど
住所:〒150-6011 東京都渋谷区恵比寿4-20-3恵比寿ガーデンプレイスタワー11階
URL:http://colopl.co.jp/index.php
2‐2.部活設立までの流れ~株式会社バスクリンさんの場合~
バスクリンさんは、公認部活動「銭湯部」の活動が注目され、「グッド・アクション2016」※1を受賞しました。https://www.bathclin.co.jp/news/2017/0213_2988/
銭湯部とは一体どんな活動を行っていて、また、自社の事業内容と絡めた部活動を発足することでどんなメリットがあるのでしょうか?詳しいお話を聞きに、本社にお伺いさせていただきました。
※1「グッド・アクション」とは…
《株式会社リクルートキャリアが主催する、働き方の多様化が求められる現代において、一人ひとりがいきいきと働くための、職場の取り組みに光をあてるプロジェクト。「現場の声から生まれた取り組み」「ユニークさやチャレンジ性がある取り組み」「担当者が想いを持って始めた取り組み」などを募り、優れた取り組みを選出し、表彰する制度です。》
―会社に部活を創立しようと思ったきっかけを教えてください。
「2015年に知り合いの方から「最近銭湯の数がすごく減っているの、知ってる?」と聞かれたことがありました。うちは創業が1893年で、初めて商品としての入浴剤ができたのが1897年なんです。今は自宅のお風呂で使うのが一般的ですが、元々は銭湯で使っていたことから入浴剤が広まったんですね。
そんな自社のルーツである銭湯を、このまま絶やしていいものかっていうのが問題意識としてあり、銭湯って日本の良い文化だし自社のルーツでもあるので、銭湯を守りたいという思いから銭湯部を立ち上げました。」
バスクリン銭湯部部長の高橋正和さん。2012年株式会社バスクリン入社。育毛剤・入浴剤・化粧品等のダイレクトマーケティングを担当。銭湯部を通じて銭湯の活気を取り戻すこと、日本の文化である“FURO”の魅力を伝えている。
―会社に元々部活制度はあったのですか?
「はい。野球、フットサル、陸上部など、運動部は元々ありました。銭湯が減っているのを何とか出来ないかなと思っているときに部活動規定を見ると、文科系部活動っていう枠があって、「これだ!」と(笑)
文科系部活動として、銭湯という文化を学びながら皆で教養を高め、社員同士の交流にも繋がり、結果として銭湯を守っていく活動にできたらいいなと。」
―銭湯部を設立するまでに、実際にどういった手順を踏んだのですか?
「まず、総務部長と一緒にランチミーティングをしました、悪だくみ会議みたいな(笑)そこで、銭湯を守りたいっていう思いがあること、イベントとか色んな手法を考えたけど予算のこともあるし、永谷園さんの「生姜部(http://www.shouga-bu.com/)」の事例を出したりして、部活動としてやりたいと相談をしました。
最初は一人で考えていたのですが、僕は中途社員で社内のことを全て知っているというわけではなかったので、会社の全てを知っている総務部長に相談して結託をし、やっていこう、となりました。
二人だと部活動にはならないので、まずは若者中心にメンバーを集おうと考えて最初は4人からスタートしましたが、現在では10名くらいの部員がいます。活動をしているうちに応援してくれる声が多くなっていって、自然に増えていきました。」
―銭湯部では具体的にどんな活動をしているのですか?
「銭湯部では銭湯巡りをして、それをwebメディアで発信したり(http://tokyosento.com/special/2074/)、銭湯と共同企画でイベントをやったりしています。あとは、グループ会社の人も見られるグループ社内報の中に、ゆるいコミュニティコーナーがあるんですけど、毎月そこで活動内容を発信しています。社外にはメディアでコラムを、社内には社内報で銭湯の魅力を伝えています。
また、銭湯部が主催で「バスクリン大学」っていうのもやっています。ベテラン社員から聞く良い話を銭湯部内だけにとどめておくのはもったいない、ほかの社員にも伝えていきたいと思ったのが最初のきっかけです。うちの会社は歴史が長い分、良い伝統を引き継いでいく必要があると思っています。なので、そういった場を設けることはいいきっかけになっているかなと思います。」
バスクリン銭湯部と銭湯がコラボしたイベント企画「プレフロ」のポスター。
―部活動を活性化させるために行っている工夫などはありますか?
「目標があるかどうかは大事だと思います。銭湯部は「銭湯を活性化しよう」という明確な目標があるので、そこから色々活動内容が決まってきたりします。銭湯部では会社の部活動規定に準じた活動目的を定めています。
あとはやっぱり、新しいことをやり続けることも部活を楽しむ方法かなと思います。webメディアだけをやっていても続いていないと思いますし、共同企画をやったり、様々なことに挑戦していくことが大事だと思います。」
(こちらが実際に会社に提出したという活動目的↓)
●また銭湯などでの入浴を通じて、入浴の知識・教養を高めることを目的とする。元々、銭湯は入浴剤が広まることになった原点の場所。近年、銭湯の廃業が続いてるため、活動を通じて銭湯の活気を取り戻すことにも一役かいたい。
―部費は月にいくら、などと決まりがあるのでしょうか?
「会社から補助金も出るんですけど、自主的に活動できるっていうのが部活設立の条件になっているので部費として社員からも月500円徴収しています。
会社から出る部費は部活動によって違って、テニス部ならコート代とか「みんなで楽しむのに必要な経費」には出ます。・・・実は銭湯部の入浴代は実費なんです(笑)銭湯部の部費は、ほとんど共同企画をやるときの足しにしています。」
バスクリンさんの研究所があるつくば市に遠征し、研究所のメンバーとの交流、そのあとは温泉巡り!
―部活動を設立した結果、どんな良いことがありましたか?
「今の部員は、総務部、販売管理部、製品開発、ダイレクトマーケティングなどなど色んな部署から参加してくれています。そうすると、例えば1つの商品が発売する際に「あれ営業でどう?」とか「実は製品開発はこういう思いがあって作ったんだよ」とか、ライトに情報交換ができたりします。
また、60代の役員などのベテランの方も参加してくれています。20代の何も知らない新入社員に「うちは銭湯にルーツがあって・・・」とか「バスクリンのあの香りを作るのに60何回もテストをして・・・」っていうような引き継いでいってほしい伝統を、お湯に浸かりながら話ができるのは大きなメリットです。」
―部活を通して、普段業務で関わることがない方と関われるのは良いですね。
「そうですね、今までそういった機会が中々なかったのですが、今ではすれ違う時に銭湯トークで盛り上がったり気軽にやり取りするようになり、社内コミュニケーションの活性化にも繋がりました。
あとは、他の社員の話なんですけど、プライベートで名刺交換をしたときに「バスクリンってなんか面白いことやってるよね」って言われて、銭湯部の話で盛り上がったっていうことがあったみたいです。銭湯部を通じてうちの会社のことをもっと知ってもらえたり、社外のお風呂好きの人と繋がれるとか、そういう効果もあるのはすごくいいことだなと思いました。「こういう入浴剤があったらいいな」という意見を聞けたりもするので、仕事にも活かせますよね。
他にも、バイヤーさんに「元々入浴剤とかお風呂ってどんな歴史があるんですか?」って聞かれたときに銭湯の話が出来たり、ホームセンターで銭湯をテーマにした売り場コーナーを作る際にアドバイスが欲しいと言っていただけたり、銭湯部を通じて仕事がらみの接点もあります。」
―部活動が仕事につながるなんて素晴らしいですね。ありがとうございました!
お土産としてバスクリンさんの看板商品の一つである 「きき湯」を頂いちゃいました。ありがとうございました!
事業内容と絡めた部活動を設立することで、自社のルーツを辿れたり、自分の仕事をもっと好きになれるかもしれません。バスクリンさんにはもともとお風呂好きの社員の方が多く、部員も自然と集ってきました。事業内容と絡めた部活だと部員も集めやすいのではないでしょうか。
本来は、社内に対してのメリットが多くある会社の部活動ですが、バスクリンさんのように積極的に社外に発信することで、業務にも繋がっていくのは嬉しい効果ですね。
事業内容:医薬部外品(入浴剤・育毛剤他)、化粧品、雑貨品等の製造販売
住所:〒102-0073 東京都千代田区九段北4-1-7 九段センタービル8階
URL:https://www.bathclin.co.jp/
コロプラさんもバスクリンさんも部活動発足のきっかけや規定は異なるものの、それぞれたくさんのいい効果を生んでいます。
コロプラさんは「価値を作り出すための活動」をすることをルールとし、社内コミュニケーションの活性化だけでなく社員や会社にとってメリットのある部活動にしています。バスクリンさんは事業内容と絡めた部活動を発足することで、社内だけにとどまらず会社の知名度UPや新しい仕事に繋げることができています。
部活動を発足する理由は会社にとって様々ですが、社内コミュニケーションの活性化以外にも何か目的や意味を持たせることで、より高い効果を生むことができます。
3.部活中に怪我をしたらどうする?設立時の細かい決め事
会社で部活を設立する際に大事なポイントがいくつかあることがわかりました。それでは、実際に会社に部活を設立する際には、どんなことを決める必要があるのでしょうか?
設立するとなったら決めるべきことを、細かく見ていきましょう。
■まず最初に決めるべきこと3つ
部の活動を活性化させるために、いくつか決めておいた方がいいことがあります。基本的なものだと下記の3つは設立時に決めておきましょう。
⑴目的
部活動を設立する際は、部活動をやる意味・目的を定めておかないと、段々と活動の方向性を見失ってしまいます。部活動をやる意味というと「社内コミュニケーションのため」という場合がほとんどだと思いますが、他にも「業務に生かせるように知識を深めるため」「社員の企画力を育てるため」など目的を明確にし、なんとなく部活をやってみた、というだけで終わらないようにしましょう。
また、1つ1つの部活ごとに目的を定めることも、活動意識を高めます。共通の認識を部員全員が持つことで活動のモチベーションアップや部活の活性化にも繋がるので、目的を決めさせましょう。
⑵部長
部活には必ず部長が必要です。活動場所の予約や日程調整、部費の申請など、誰か仕切る人を決めましょう。また、普段の業務でリーダーじゃない社員の人や若手の社員に部長を任せると、部活動を通してチームをまとめる力がつきます。サポートができるように副部長を付けてもいいかもしれません。
⑶活動頻度
「月一回以上は活動すること」など活動頻度の最低ラインを決めましょう。せっかく部活を設立しても活動頻度が少なくて、気づいたら所属してるだけ、もう何ヶ月も活動してない、なんてことにならないようにするためにも、活動頻度を決めたらルールとして守りましょう。破ったら廃部!などと少し厳しい条件を付けて意識を高めるのもおすすめです。
■部費について
会社の取り組みだから、と必ずしも会社がすべての活動費を負担してくれるとは限りません。部活動にかかる費用を福利厚生費(部費)として会社に負担してもらうためには、いくつかの条件があります。
・参加が自由で、誰でも参加資格がある
・会社の補助金が本来の目的に使用され、かつ明確である
・打ち上げ、祝賀会等の飲食代が会議費程度
しかし、下記のような部活動だと福利厚生費として認められず、交際費として自己負担になるでしょう。
・特定の従業員だけに参加資格がある
・得意先も参加する
・会社補助金が通常程度を超えている
・補助金を各人に分配したり、自由使用が可能
http://i-kaikei.com/news-102.htm
~部費の目安は約2,000円×人数~
日本経済団体連合会が発表した福利厚生費調査結果報告によると、2015年に企業が負担した福利厚生費は初めて11万円を超えました。その中で、部活動にあたる「文化・体育・レクリエーション」の費用は1,941円なので、部費の目安として1人当たり約2,000円が一般的な部費の額だと言えるでしょう。
http://www.keidanren.or.jp/policy/2016/103.pdf
■部活中の怪我について
もし部活動中にケガをしたら、労災扱いになるのでしょうか?結論から言うと、原則的に労災にはなりません。
労働災害(以下労災)の第一条にこんな記載があります。
「第一条 労働者災害補償保険は、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行い、あわせて、業務上の事由又は通勤により負傷し、又は疾病にかかつた労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図り、もつて労働者の福祉の増進に寄与することを目的とする。」
http://ur2.link/GokZ
部活動への参加は業務上の事由ではなく任意制なので、基本的には労災の扱いにはなりません。しかし、①活動が業務時間内かつ②上司からの命令による強制参加、などという場合には労災にあたるケースもありますが、可能性は低いです。ただ、最終的には労働基準監督署が判断するので①②の場合で怪我をした場合でも、申請をしてみましょう。
~怪我の心配がある部活動の場合は~
登山部やカヌー部など大きな怪我をする心配がある部活は、念のためスポーツの保険に入っても良いでしょう。スポーツ安全保険は、スポーツ安全協会が損害保険各社と協力して作り上げた、小さな掛金で大きな補償が得られる公益目的事業です。4人以上のアマチュアの団体であれば加入できます。
https://youtu.be/M4C2eNGNYHs
4.まとめ
社内コミュニケーションの活性化や働くモチベーションのアップなど、会社に部活を設立すると良いことがたくさんあります。部活設立時には、決めなくてはいけない事がいくつかありますが、ポイントを押さえればそんなに難しいことではありません。
ぜひ、会社に部活制度を取り入れてみてください。