どの企業でも「会議」は行われていますが、はたしてその会議は有意義に生産性のある会議になっているのでしょうか。「毎日会議ばかりうんざり」「週の3分の1は会議の時間にあてられる」こんな声も、社会人になれば一度は聞いた事・思った事があると思います。
会議にかかるコストを計算してみると、思っている以上にコストがかかっていることに気がつく人も多いと思います。例えば、給与が40万の人達が8人で集まり、一回3時間の会議をする際にかかるコストを例に見てみます。時給を換算(20日営業・8時間勤務を想定)すると、2500円/1h×3時間×8人=60,000円もかかる事になります。
それくらい会議はコストのかかるものなので、企業としても・一社員としても、無駄な時間をなるべく削って進めていく事が大切です。無駄な時間を省く事で、短時間の集中で済むので内容の濃い会議を行う事が出来、余った時間は他の業務に当てられるので、仕事全体での作業効率がUPします。
そのためこの記事では、どんな人でも「短時間」で「有意義な会議時間」を実現するためのノウハウを教えます。やる事は決して難しい事ではなく、よりシンプルに進めて行くだけで、本当に重要な事を短時間でも話し合う事が出来ますので、会議を開く方・主催する方はぜひ参考にしてみて下さい。
目次
1.時間を無駄にしない会議は、7つのステップに沿って進めるだけ
2.会議の目的に合わせて進め方を変えよう
2-1.情報共有の会議
2-2.問題発見の会議
2-3.課題解決の会議
2-4.アイデア出しの会議
3.より雰囲気の良い会議にするためには、アイスブレイクが効果的!
4.オフィスで行われている効率的な会議事例
5.まとめ
1.時間を無駄にしない会議は、7つのステップに沿って進めるだけ
これから会議を主催する側になった方・初めての方も、まずはこの7つのステップに沿って進めていきましょう。
大切なのは、会議の流れを明確にイメージ出来る事です。どんな会議になってしまうのか分からないまま進めて、ゴールに辿り着かないような無駄な会議にはならないようにしましょう。
《STEP1》 会議のゴール・目的を確定させ、事前にメンバーに共有できるようにしよう
今回行う会議は、どうなる事がゴールなのか。という点は必ず明確にしておきましょう。また、そのゴールを事前に参加するメンバーにも共有しておくことで、全員が同じゴールに向けて参加出来る為、必要な発言・提案に絞って会議を進めやすくなるでしょう。
例えば、会議のゴールとは必ずしもキレイな結論を出すと事とは限りません。「アイデアをブレストして漏れなく出す事」「ブレストした内容から、候補となるアイデアを絞る事」「アイデアを絞り、進めて行く案件を決定する事」等、段階を分けて考える必要があります。
ここのゴールがブレてしまうと、余計な発言や話の方向性がズレてしまいがちになるので、「今回の会議のゴール」を明確に決めておきましょう。
《STEP2》 会議に呼ぶメンバーは最低限の人数で選定
会議を行う際は、ゴールを導き出すために必要なメンバーのみで行いましょう。ついつい、「あの人も一応関係あるしな~・・・」と思い声をかけがちになってしまいます。しかし、それだと余計な人数・時間がかかってしまいやすいので、あくまで会議の参加者は必要なメンバーを選別する必要があります。
必ず必要なメンバーとしては、「主催者」+「会議のゴールの決裁権がある人」+「必要な部署・チーム毎の担当者」が挙げられます。また、「議事録の担当者」「ファシリテーター(司会者)」「タイムキーパー」も効率よく会議を進める為には出来る限り参加する事が望ましいです。ただ、一般的には「主催者=司会者」の様に一人二役やる会議も多いと思うので、上記の役割が網羅されたメンバーを選別出来ていればOKです。
《STEP3》会議の日程は忙しい週初め・週末はなるべく避ける
会議の目的・メンバーを決めたら、次に日程を調整すると思います。「限られた時間で集中して会議を行う」事が短時間でも質の高い会議を行う上で必須になってくる為、出来れば忙しい週初め・週末での調整は避けましょう。業種や部署によって繁忙時期は違うと思うので、可能な限り考慮をしてあげるのが望ましいです。
しかし、日程を重視しすぎて必要なメンバーが集まらない・会議の日程が延びてしまった、という事にはならない様に、あくまで「可能な限り」考慮して設定してください。
《STEP4》会議の流れを分単位で予め決めたアジェンダを用意
後は会議に使用する資料と共に、アジェンダを用意しておきましょう。アジェンダとは、簡単に言うとその会議の目的・スケジュール等をまとめた物で、会議を行う際に各メンバーに配っておくものです。ここでのポイントは「分単位で開始時刻・終了時刻」を決めてスケジュールに記載しておく事です。分かりやすくテンプレートをご覧下さい。
・議題テーマ:○○について 14:10~14:15○○部田中より (5分)
・議題①○○の確認 14:15~14:45 (30分)
・議題②○○の共有 14:45~14:55 (10分)
上記の様に、「何に」「どの程度の時間を割くのか」という事をより細かく決めておくと良いです。これは自分の為だけではなく、他のメンバーにも「この程度の時間内で進めるので、協力よろしくお願いします」という告知の役割も担っています。
アジェンダの作成の方法を知らない方は、こちらのサイトをご参考下さい。(https://careerpark.jp/73002)
必須ではありませんが、参加者の全員が会議に前向きな意見をくれるとは限りません。発言がでなくなった時、話がズレてしまった時など、予め参加メンバーに「ここで意見がでない時に、積極的に意見を挙げて欲しい」「〇〇さんはよく話がズレるので、上手に話しを戻して欲しい」等の根回しをしておくとより良いです。上司や関わりの浅い部署の人が参加をすると、自分ひとりでは荷が重いと感じる方は、是非協力者を仕込んでおくと良いでしょう。
《STEP5》会議の初めに、今回のゴール・また流れを再度告知
いよいよ準備も整い、会議を始めるときに、改めて今回の会議の「ゴール・目的」と「流れ」を告知しておきましょう。というのも、ここまで準備していても、スケジュール通りに進む会議は滅多にないからです。少なからず討論が白熱したり、他の重要な課題が出てきてしまったりするでしょう。それでも、会議を有意義なものにする為には、全員が同じゴール・目的に向かって会議を行う事が重要になるので、しつこい様ですが必ず行って下さい。
《STEP6》事前に決めた時刻にて開始・終了する
基本的に会議は、事前に決めたアジェンダ通りに進めましょう。もし議論が終わらなかった・アイデアがまとまっていない、等のシチュエーションになってしまっても、そこで会議が止まってしまわないようにします。
例えば、今回の会議でゴールまで達成できていない場合は、追加で会議を設定する・一旦その話は保留にして次の議題に移す、等の方法が良いです。というのも、決められた時間以上に会議が長引くと、参加者達の集中力・モチベーションというのも段々下がっていき、結局グダグダしたまま終わってしまう事が多いです。これは、自分・参加者共に「時間内での有意義な会議を行う」為の意識付けとしてもとても重要です。
いつも延長する事を前提にするような会議を行っていては、余計に時間もコストもかかってくるでしょう。
もちろん、「あと10分以内で結論が出そう」等、状況によって時間の延長はあるかと思います。ですが、基本的には決めた時間通りにスタートし、終わる。という事を徹底していきましょう。
ちなみに、話が反れてしまった場合や会議を進める時に使えるフレーズは、ぜひこちらのサイトを参考にしてみて下さい。(http://kiirowa.biz/teiban/teiban3/teiban3-00200.html)
《STEP7》決定事項の結果・議事録の共有
最後に会議を締める時は、今回の話し合いの結果を改めて参加者全員と共有してから終わるようにしましょう。その際に、会議のゴールまで結論付ける事が出来なかった議論等にも触れ、「今回〇〇の議題について、アイデアは出ているが結論が出ておりませんので、改めて近々会議の場を設けて決定していきたいと思います」といった様に伝えておくと良いです。
また、議事録をとっている場合は会議より24時間以内に、参加者全員に共有・確認をしてもらうことで、今回の会議の全容を改めて把握する事が出来ます。一回きりではなく、段階を踏んで行う会議の場合、この議事録の共有・確認作業が、次の会議を効率的に進める為にもとても重要になっていきます。主催者側も議事録を確認する事で「もう少しここでは時間をとったほうが良かった」等、次に活かせる反省も出来ます。
どんな会議も基本のステップは変わりません。そのため、STEP1~STEP7までは順に追って進めていく事で、より時間の無駄を削減した、有意義な会議を進める事に繋がります。
【会議の進め方】有能なファシリテータが実践している効率的な会議の5つコツとは?困ったときの対処法も教えます!
(https://welq.jp/15540)
すごい会議を行うための方法【進め方と注意点】超まとめ!
(http://www.n-links.co.jp/web/nblog/lifehack/sugoikaigi/)
2.会議の目的に合わせて進め方を変えよう
目次1では、どの様な会議をする上でも通用する流れを紹介してきましたが、一口に会議といっても様々な会議の種類があります。その会議の種類によっても、気をつけるポイントが違いますので、代表的な4つの会議のポイントについて述べていきます。
2-1.情報共有の会議
こちらの会議は、「連絡会議」「報告会議」などいくつか呼び方はありますが、会議参加者同士が情報を共有する事を目的とした会議です。代表的な例としては、営業マンの報告・営業会議がこれに当たります。この会議の場合は、情報共有を行う為の必要なメンバー=ほとんど営業部の全員が参加者として該当する為、なるべく多くの営業マンに参加してもらう方が良いでしょう。
こういった報告の為の会議であっても、得た情報に対して決裁権のある人からの意思決定が降りてくる必要があります。例えば先ほどの例で言うと、「営業状況の報告」→「その後の目標金額設定」「見込み客の取り扱い方」といった意思決定が参加者全員に共有されると思います。
この会議では、報告された情報によって決裁権のある人の意思決定が下りてくるので、話が膨らみ・時間が延びてしまいがちです。そのため、①報告する内容は整理された状態である事、②報告内容を事前に決裁権のある参加者に共有しておくこと、この2点がポイントになってきます。決裁権のある参加者のアクションや意思決定事項を大よそ用意してもらっておく事で、無駄な話に反れにくく・時間も短縮する事が出来ます。
2-2.問題発見の会議
この会議は、将来的な懸念点を想定し事前に対策を想定しておく事を目的とした会議になります。その為、部署単位→事業部単位→役員単位といった様に、一社員の意見から広く普段感じている業務の問題点を拾い上げる必要があるため、段階を踏んで定期的に行われる事が多いです。
この会議では2-4.のブレストミーティングとも似ていますが、問題点を把握する事が大切なので、参加者が全員フラットな状態で会議を進める事が重要です。また、定期的に行われる事が多い会議なので、会議自体がマンネリ化しやすく・有意義な会議にならないケースも多く出てきます。
そうった会議にならない様に、①席の順番を事前に決めておく事、②事前に発言をしてくれそうな人への根回しを行っておく事、等が有効です。この会議では、役職や上下関係を一切抜きにした問題把握が目的なので、発言の多い人の席を散らばらせておいたり、役職のある人たちだけでまとまらないよう、なるべく座る席をバラけさせる事で、上司だけの一方通行の意見だけにならないよう対策をしておきます。
また、何名かの参加者には事前にヒアリングを行い、どんな発言が出るのかを把握しておいたり、みんなの発言が止まった時に意見を述べて欲しい、等の根回しは行っておくと良いです。そうする事で、「みんな同じ問題しか言わなくなった」「上司の前でこんな事言っていいのか」という心配は薄れるでしょう。
2-3.課題解決の会議
こちらは、現状ある問題・課題に対する解決策を決定する事を目的とする場合です。そのため会議参加者も、役員や管理職の人から、なぜその問題が起こっているのかを確認するため、問題が起きている部署責任者・担当者という幅広い役職の方が集まるでしょう。
ここで重要なのが、問題を発生してしまった部署・関係者側の参加者がより発言しやすい雰囲気を作る事です。管理職の方・役員の方がいる前で自分達の問題を報告するのは、とても緊張しますし勇気がいる事もあるでしょう。その為、起きてしまった事を責めるよりは、①解決に向けて前向きに対処する為の会議である旨を参加者全員に共有する事、②また一方的な会議にならない様発言をしやすい雰囲気を作る事。がポイントになってきます。
その具体的な対策としては目次3で紹介するアイスブレイクや、比較的発言をしやすいメンバー・馴染みのある上司を参加させる等があります。雰囲気が悪い中で会議をすると「発言が出ない」「感情的に怒り続ける」等、本来の目的を達成出来ずに終わってしまう事もあるので、注意しましょう。
2-4.アイデア出しの会議
こちらは、より良いアイデアを出していく事を目的にした会議になります。こちらは新しい企画や商品を生み出す会議等でよく行われています。この会議での特徴は「集団で大量のアイデアを出し、一人では思いつかないような思考やアイデアを生む」所にあります。その為、いかに参加者からの発言を促せるのか、という点が重要になってくるので、会議の雰囲気作りがとても大切になってくる会議と言えます。
この会議で重要なのは、先ほどお伝えした通り①発言をしやすい空気を作る事、②出したアイデアをまとめるための手段を用意しておく事、です。発言しやすい雰囲気を作る為には、ブレストのルールを徹底する事もそうですが、会議の前に発言をする事が楽しくなるようなアイスブレイクを行うのが良いでしょう。
また、通常の会議で必要になる議事録ではなく、出た意見を最後に連結できるような方法を準備しておく事が重要です。例えば、後から出たアイデアをまとめやすくするために、付箋を用意し、アイデアの書いてある付箋をホワイトボード等に貼っていく方法です。
(引用:https://itunes.apple.com/jp/app/ideaboost-anatano-chuang-zao/id592422307?mt=8)
そうする事で上記の様に、後から貼った付箋を、後から関係性のあるグループ毎にまとめる事が出来、アイデアがまとまりやすくなります。付箋以外でも、ブレストミーティング専用のアプリやツールがありますので、ぜひ参考にして下さい。
ちなみにこの会議は日本ではまだ少ないと言われていますが、課題解決や問題把握・自分ひとりでは考えつかない案が見つかる事も多いため、幅広い会議に適用できると思います。この会議自体は、「相手の意見を否定しない」「質より量を重視する」等いくつかのルールがあります。詳しく知りたい方は、こちらのサイトを是非参考にしてみて下さい。「ブレスト」のルールと進め方(http://creive.me/archives/6509/)
3.より雰囲気の良い会議にするためには、アイスブレイクが効果的!
ここまで、会議の進め方についてご紹介してきましたが、どの会議でも雰囲気が悪い中で行っていては、不必要に緊張し・発言が出ないまま終わってしまう、なんて失敗に繋がりかねません。そんな結果にならないためにも、会議を行う際にアイスブレイクを活用してみるのも一つの手です。会議に入る前にリラックスした状態で臨むことで、本題の議論にも集中でき、会議自体の質の向上にも繋がりますよ。
今回は、大掛かりな準備も要らない、すぐにでも利用できるアイスブレイクをいくつかご紹介します。参加者の緊張を解き、意見やアイデアが出やすい雰囲気を作る事で、限られた時間でも有意義な会議が行えればと思います。
① チェックイン お手軽度☆☆☆☆☆
こちらは、「初対面の人が多い会議」でも「仕事上関わりの深い人が多い会議」でもオールラウンドに使えて、かつ短い時間で気軽に出来るのでオススメです。
この「チェックイン」とは、今感じている事・心の中にある事を参加者全員が一言ずつ述べて、その人の状態をみんなで分かち合う為のものです。例えば、「今日の会議の意気込み」「気になっている事」「今日の気分」「やる気」「体調が悪い」「急な連絡が入るかもしれない」等、些細な事からみんなに知っておいて欲しい事まで、一言で披露する事です。
これを行う目的としては、会議が始まる前に参加者の心を少しオープンにしておくことです。また、その人の状態をみんなで共有する事で、他の参加者もその人の状態を把握できますし、発言した人も「この会議のメンバーとして、認めてもらった」という安心感を持つことができます。
※こちらはあくまでも参加者の今の状態を知る為のものなので、深くつっこんだり・長く話をしてもらうのはやめましょう。大体一人あたり20秒~30秒ごとに、テンポよく回していく事がポイントです。
② 「実は」自己紹介 お手軽度☆☆☆☆
こちらは、「あまり付き合いのない参加者同士」「同じ参加者で2回目・3回目で行う会議」の時などに使えるアイスブレイクです。やり方は簡単で、自己紹介をする際に「実は・・・」というフレーズを使った自己紹介を交えるだけです。
初対面ではないが、そこまで業務上の馴染みが無い・関わりが薄い人たちとの会議は、ガチガチではないにしろ緊張がまだ取れていない状態だと思います。そんな時に、改めての簡単な自己紹介と、「実は〇〇なんです」と、ひとひねり加えたフレーズを追加する事で、周囲の興味も惹きつける事も出来、周囲の人の自己紹介を聞くために集中力が高まります。また、何より一風変わった自己紹介等をはさむと、笑いがおこったり、場の雰囲気が和やかになりやすいです。
もちろん会議では真剣な話し合いが行われるとは思いますが、いきなり入るのではなく、こういったちょっとしたレクリエーション要素の入ったアイスブレイクを行う事で、緩急を付けた会議にするのも良いですよね。
※この自己紹介では、いきなりは答えられない、と言った人も出てくると思うので、主催者が先頭を切ってお手本を見せたり、ゆっくり考えながら進めていけるよう、一人当たり45秒程度時間をとると良いでしょう。
③ ヒーローインタビュー お手軽度☆☆☆
こちらは、「発言をたくさん出したい会議」や「疲れが出やすい週末・就業時間間近の会議」等で活用できるアイスブレイクです。というのも、本人の成功体験を他の参加者に語るわけなので、気分が持ち上がった状態で会議に臨む事が出来ます。また、自分の成功体験を話すことで、自分の発言に自信を持つ事ができ、会議中での発言も意欲的に出しやすくなります。
やり方は以下の通りです。
(1)2人1組になって、聞き役と話す役を決めます。(時間が来たら交代)
(2)聞き役の人は、話し役の人をあたかも「ヒーローのインタビュー」の様に盛り上げながら聞き出して行く。
たったこれだけです。聞き役の人は、「どうしたらもっとその人の活躍談を聞き出せるのか」という事を考えるため、頭のウォーミングアップになります。話す人も自分の体験談を興味深く聞いてくれる人に対しては、少しずつ心を開く事が出来ますし、何より成功体験は他社に話したくなる為自然に口数が増えてきます。こちらも時間を3分程度で区切って行う事で、時間もあまりかけずに緊張をほぐすことができます。
そもそも、このアイスブレイクは海外のビジネスマンが取り入れた事が始まりと言われています。というのも、人間はリラックスした状態が一番話しに集中できて、意識もクリアになる事から、こういったリラックスした状態を作る事が重要とみなされています。日本では中々こういったアイスブレイクを取り入れた会議は未だ珍しいかもしれませんが、長く生産性の低い会議<短く生産性の高い会議、を行う為にはもっと取り入れても良い習慣かもしれませんね。
4.オフィスで行われている効率的な会議事例
ここまで、会議の進め方にクローズアップした内容でしたが、実際にオフィスの中ではどういった会議が行われているのか、いくつか他社の事例をご紹介していきたいと思います。様々な企業で、会議を効率良く行う為の工夫がされていますので、新たな視点として参考にしてみて下さい。
【事例①】キャノン電子株式会社
(引用:http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070205/260737/)
こちらの会社では、会議は全員立った状態で時間を区切って行う、という方法で会議を行っています。
椅子に座ってダラダラと会議を行うのは生産性が悪い、という事で、全ての椅子を撤去しています。また長時間立っているのは疲れるので、会議の効率性も上がり、会議の時間も従来の半分程度まで短縮できたといいます。
参考:http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070205/260737/?rt=nocnt
【事例②】グリー株式会社
(引用:https://matome.naver.jp/odai/2134735194004757901/2134906203663870003)
こちらの会社では、オフィスの壁一面に、長いホワイトボードが貼ってあり、会議やミーティングを行いたい時にすぐにその場で集まって行う事が出来ます。通常会議室などで行われる事が多いと思いますが、ブレスト会議で出た意見や、ロードマップの履歴を毎回消していては手間と時間がかかるため、こういった環境が用意されたそうです。この方法だと、わざわざ消さなくてよいので、会議の流れをいつでも見返せますし、その場で体育座り・正座・立ち・など思い思いの姿勢で参加できるので、ラフな雰囲気のまま会議が出来そうです。
ブレスト会議の多い会社では、とても便利な使い方かもしれませんね。
参考:http://next.rikunabi.com/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=001209&tcs=kanren
【事例③】Google
グーグルでは、会議の時間効率を図るために、会議中に大きなタイマーをスクリーンで映すようにしています。
全員が見える位置に映す事で、会議が後どれ位の時間なのか、という時間の意識を強く持つようにしているそうです。また、大きな長い会議ではなく、小さい会議(5分~10分)を頻繁に行う事で、問題が起こった時にもスピード感を持って進めているそうです。
参考:https://ferret-plus.com/515
5.まとめ
無駄な会議が多ければ多いほど、余計な時間とコストをかける事になり、また仕事全体での効率も低下していきます。そうならない為にも余計な緊張や心配をするのではなく、会議の目的を明確にし、やるべき手順をしっかり行っていくことで、短い時間でも有意義な会議を行う事が出来ます。また、会議を行う上では、しっかりと議論が出来る様な雰囲気作りも大切です。今回ご紹介したアイスブレイク等を活用し、効率の良い効果的な会議を行ってみて下さい。