社内報で社員紹介するメリット4つ|魅力が伝わる構成要素【例文付】

社内報で社員紹介するメリット4つ|魅力が伝わる構成要素 コミュニケーション

「自社は他部署との連携が取れてないことが課題。社内報で社員紹介を行うのはどうだろう?」
「社内報の社員紹介の企画を任されたけど、どんなことを書けばいいの?」

こんなお悩みや課題はございませんか?

特に近年はテレワークが普及したことにより、新入社員や中途社員の新人を知る機会が減少したのはもちろん、他の社員とコミュニケーションを取る機会が減っていますよね。

そんな中、社内報で社員紹介をする企画は、以下のようなメリットがあります。

社内報で社員紹介をする4つのメリット

・社員を社内全体へ効率よく周知できる

・社内コミュニケーションを促進できる

・新入社員や中途社員をアピールする機会を設けられる

・社員の情報を蓄積され社内の大きな経営資産となる

社内報で社員紹介をするメリットから、以下の4つの効果が見えてきます。

  • ・生産性の向上
  • ・離職防止
  • ・エンゲージメント向上
  • ・心理的安全性の向上

上記のメリット・効果を押さえておくことで、どのように社員をアピールすれば、社内広報としての課題を解決できるのか糸口が見えていきます。

とはいえ、社員をただ紹介しただけでは、関心を持たれず、読んでもらえない可能性が高まります。

そこでこの記事は、上手く社員の情報を社内に幅広くアピールするためのポイントと、社内報の社員紹介で興味を持って読んでもらうための構成要素を詳しく解説します。

本記事で分かること

・社内報で社員紹介をするメリットが分かる

・社内報の社員紹介で上手くアピールするために押さえるべきポイントが分かる

・社内報の社員紹介に入れる基本の構成要素が分かる

・当事者で自己紹介を書いてもらう場合のテンプレートが見れる

・社員紹介を書いてもらうときに気を付けたいポイントが分かる

社員紹介は、当事者本人に書いてもらうケースも多いと思います。迷ってしまわないようにするために、具体的な書き方が分かるテンプレートもご用意しています。

最後まで読めば、社内報の社員紹介を今すぐ上手にアピールできるようになります。

新入社員や中途社員はもちろん、会社全体の交流を促進するために、ひとつずつじっくりとご覧くださいね。

1. 社内報で社員紹介をする4つのメリット

冒頭でも述べた通り、社内報で社員紹介をするメリットは以下の4つです。

社内報で社員紹介をする4つのメリット
上記のメリットから「他部署との連携が取れていない」「新入社員や中途社員が馴染める環境が作れていない」など課題を解決できることが分かります。

どのように社員紹介をすればいいのか企画を立てる前に、まずはメリットを理解しておきましょう。

1-1. 社員を社内全体へ効率よく周知できる

社内報で社員紹介をすることによって、社員を社内全体へ効率よく周知できるメリットがあります。

なぜなら、社内報は社員全員に一斉に配布・配信されるため、他部署や他拠点など離れた場所にいる人にも社員情報を周知できるからです。

  • ・名前や顔が一致しない
  • ・どんな人がどんな業務に携わっているのか
  • ・得意領域は何なのか知らないので仕事の協力を頼みにくい

といったように、他部署や他拠点の社員のことを知らない人も多いのではないでしょうか。

後ほど、「2.社内報の社員紹介で上手くアピールするために押さえるべきポイント3つ」で詳しく説明しますが、社内報の自己紹介で顔写真や所属先、得意領域などの紹介を含めることで、人柄やその人の得意領域などが分かり、コミュニケーションを取りやすくなります。

結果、業務連携しやすい環境を作ることができ、生産性の向上につながります。

社内報で社員紹介を行い、社員の情報を社内全体へ効率よく周知しましょう。

社員を社内全体へ効率よく周知することで得られる効果

社員の情報を社内全体へ周知することで、コミュニケーションが取りやすくなり、業務連携しやすい環境が作られます。それにより、

・生産性の向上

の効果が得られます。

1-2. 社内コミュニケーションを促進できる

社内報で社員紹介をすることによって、社内コミュニケーションを促進することができます。

なぜなら、社内報に社員紹介を載せることによって、性格や趣味などその人のことが知れて、話すきっかけが生まれるからです。

他部署・他拠点の人はもちろんのこと、同じ部署の人であっても、業務上で接点がなかったりタイミングが合わなかったりすると、話をすることはほとんどないですよね。

どんな人か分からない状態で、自分から「話しかける」のはハードルが高い方も多いでしょう。

社内報の社員紹介を読むことによって、趣味やプライベートの一面、意外な共通点など、会話のきっかけになる内容があれば、コミュニケーションを取りやすくなります。

例えば、

「趣味は登山で、先月○○山に登りました」

と書かれていたとします。自分も登山に興味があったとすると、どんな風景が見られたのか気になり、話をしてみたいと思いませんか?

コミュニケーションを密に行える環境が作ることができれば、会社での悩みや仕事の情報を上司や同僚に共有しやすくなり、しっかりとした人間関係を築くことができます。

特に、仕事に対するエンゲージメントや離職する多くの理由は、社内でのコミュニケーション不足によるものです。

社内コミュニケーションを促進させて、仕事に対するモチベーションを向上し、離職防止やエンゲージメント向上につなげましょう。

社内コミュニケーションを促進することで得られる効果

コミュニケーションが組織にとって重要ということがわからない方もいるかもしれませんが、心理的安全性を高められるので重要です。

以下の効果があります。

・離職防止

・エンゲージメント向上

心理的安全性とは、会社内で自分の考えや気持ちを誰に対しても安心して発言できる状態のことを指します。

心理的安全性についてもっとよく知りたい方は「心理的安全性の作り方」をご覧ください。

1-3. 新入社員や中途社員をアピールする機会を設けられる

新入社員や中途社員を、社内全体へアピールする機会を設けられます。

新入社員や中途社員の自己紹介を行い、既存の社員にアピールすることで、社員同士のコミュニケーションが生まれ、新しいメンバーが仕事を打ち込むためのサポートが受けられるようになるからです。

特に入社したばかりのことは、会社の文化やルール、仕事のやり方などが分からなく不安に感じる人も少なくありません。

自己紹介を社内報で広く伝えることによって、仕事に対する姿勢や意気込みだけでなく、趣味や特技など自分の人となりを知ってもらえます。

迎え入れる社員にとっても、新しい社員がどんな人と働くのか知ることができるため、安心して迎え入れることが可能です。自己紹介文から共通の話題が見つかり、声もかけやすくなります。

歓迎会などのイベントで新人紹介があるかもしれませんが、全員の情報を覚えられず忘れてしまうこともあるでしょう。社内報に掲載された情報は保存されるため、忘れたとしても後から読み返して確認できます。

このように、社内報の社員紹介をきっかけに、交流が生まれ、新入社員や中途社員が馴染みやすくなり、安心して仕事ができる効果が期待できますよ。

新入社員や中途社員をアピールする機会を設けることによって得られる効果

新入社員や中途社員をアピールすることによって、社員同士の交流を促し、馴染みやすくなり安心して仕事を行えるようになります。

それにより、

・心理的安全性の向上

といった効果があります。

1-4. 社員の情報を蓄積され社内の大きな経営資産となる

社内報で社員紹介をすることによって、社員の情報が蓄積されて、会社の経営資産となります。

なぜならなら、社員紹介の情報をデータとして保存でき、いつでも読み返すことができるからです。

具体的には、社内報の社員紹介には、

  • ・所属部署
  • ・スキル
  • ・得意分野
  • ・前職の情報
  • ・これまでの仕事の経験

などをデータとして保管ができます。

しっかりと情報共有されていない場合「このトラブルは誰に聞けばいいのかわからない」、「誰がこの業務の専門家なのか分からない」という問題が起こります。

社員紹介を通じて社員のスキルや経験、得意分野など社員紹介で共有を行うことで、ノウハウを持っている人を特定・共有でき、生産性がアップします。

会社の経営資産として有益に使うためにも、社内報で社員紹介を上手く取り組みましょう。

社員の情報が蓄積されることで得られる効果

社員の情報を蓄積でき、スキルや経験を共有することができます。それにより、

・生産性の向上

の効果が得られます。

【社員の情報を蓄積して会社の経営資産とするのなら、Web社内報がおすすめ】

Web社内報では、データを保存・管理しやすく、情報共有しやすい利点があります。紙媒体の場合は、古い社内報が積み重なってしまうため、探したい情報が見つかりにくいです。

しかし、Web社内報では、インターネット接続されている環境であれば、いつでもアクセスできます。情報をすぐに更新したり、検索機能から情報を簡単に取得したりすることができます。

Web社内報について詳しく知りたい方は「【簡単便利】Web社内報とは|タイプ別おすすめ社内報アプリ4選」の記事をご覧ください。

2. 社内報の社員紹介で上手くアピールするために押さえるべきポイント3つ 

社内報の社員紹介で上手くアピールするために押さえるべきポイント3つ
1章では、社内報で社員紹介をするメリットを解説しました。

社内報での社員紹介は、様々な効果が得られますが、アピールの仕方を理解していないと、社内コミュニケーションが促進されず、心理的安全性を高めたり、エンゲージメントを向上させたりといった効果が得られません。

ここでは、社内報の社員紹介で上手くアピールするために押さえるべきポイントを3つ解説します。

以下のポイントを押さえることによって、社員の人柄や個性、どんな人物なのかイメージしやすくなり、親しみを持ちやすくなり、効果を発揮できます。

 

社内報の社員紹介で上手くアピールするために押さえるべきポイント
順番に確認していきましょう。

2-1. 顔写真や配属先を入れる

社内報の社員紹介では、顔写真や配属先、部署といった個人が分かる情報を入れるようにしましょう。

なぜなら、名前や紹介文など文の情報だけでは、その人がどんな人物なのかイメージしづらいからです。

もっと詳しく言うと、顔写真があれば、その人物の表情や仕草が分かり、その人の性格や人柄などの魅力を直感的に感じることができます。例えば、笑顔で仕事に取り組んでいる写真があれば、社交的で明るい印象を感じますよね。

また、配属先・部署が分かれば、どのような業務に携わっているのかという情報が分かり、業務の連携や交流のきっかけとなります。

社員紹介の際は、顔写真や所属先を入れるようにしましょう。

①顔写真

顔写真があると、視覚的にどんな社員なのか印象に残りやすくなります。

社内報の社員紹介で顔写真を入れる場合は、証明写真のような固い写真ではなく、笑顔の写真や当事者の好きな場所で撮るなど個性が出る写真を入れると、より雰囲気が伝わりやすくなるでしょう。

ただし写真は個人情報なので強要できないです。承諾が取れて写真を使えるのであれば、外部に公開しないなど注意喚起を行い、社員紹介の配布・配信後の取扱に注意するようにしてください。

承諾が得られるのであれば、顔写真を入れて、どういう人なのか伝わるようにしましょう。

②所属先・部署

所属先や部署を記載することによって、他部署の人に、当事者の社員がどこで何の業務をしているのか分かりやすくなります。

特に所属先や部署が異なる場合、誰がどこに配属されているのかが分からないことも多いですよね。

顔写真と合わせて明記することによって、他部署の人にもどこに配属しているのかが明確に伝わり、業務の連携やコミュニケーションを取りやすくなります。

例えば、以下のように顔写真や名前の下に所属先・部署を記載すると分かりやすくなります。

所属先・部署
所属先や部署は必ず加えるようにしましょう。

2-2. 社員紹介を行う目的に合わせたコンテンツ・企画を用意する

社員紹介を行う目的に合わせたコンテンツや企画を用意しましょう。

なぜなら、目的に沿わないコンテンツや企画は、広報部や会社が抱えている課題を解決できないからです。

課題が社員同士のコミュニケーションを促進したい場合、お互いのことを知れる企画でなければ、コミュニケーションが促進されません。

例えば、リレー企画で大勢の社員を巻き込んで自己紹介をすることによって、社員同士の意外なつながりや趣味・特技などの共通点を知ることができ、会話のきっかけになります。

社員紹介を行う目的に応じて、以下のようにコンテンツを用意してみましょう。

【目的別コンテンツの例】

目的

コンテンツ

詳細

社員同士のコミュニケーションを促進したい

リレー企画

・順番に社員の趣味やハマっていることなど自己紹介する

・部署やチームごとのプロジェクトを順番に紹介する

新入社員を馴染みやすくしたい

インタビュー企画

・質問を用意して人となりが分かるインタビューをする

自己紹介を投稿

・どんな社員がいるのか分かる自己紹介を投稿してもらう

離職率防止したい

座談会形式で社員紹介

・悩みや相談などのテーマに適した人を集めて社員紹介する
ex.)育児休暇を取得した人を集めて紹介することで今後取得したい人が判断できるようになる
ex.)内定者や新入社員などが集まって紹介することにより、離職・辞退防止につながる

他己紹介

・他の社員に自身のことを紹介してもらう

2-3. 社員の人柄や個性を感じられる内容にする

社員紹介では、その人の人柄や個性が感じられる内容にしましょう。

なぜなら、同じような内容や堅苦しい内容ばかりだと、飽きてしまい読まれなくなるからです。

例えば、採用面接で聞かれるような「自分の強み」、「職歴・学歴」などだけでは、堅苦しく似たような内容になってしまいます。読まれなくなると、社内報で社員紹介の企画をしても、全体に共有できず、課題を解決できません。

読む人の興味・関心が沸き、親近感を抱きやすくするためには、通点や話題性が生まれる「プライベート面」に着目するのがおすすめです。

以下のような内容を参考に社員紹介をしてみましょう。

社員の人柄や個性が感じられる質問・内容

・学生時代に寝る暇を惜しんで最も頑張ったこと

・仕事の中で「成長を感じた瞬間」について

・長期休暇のときにやってみたいことは?

・社内でサークルを作るとすると何サークルを作る?

・今だから本音で言える、当社を選んだ1番のポイントは?

単純に「志望動機は?」、「趣味は何ですか?」と聞くだけだと、回答する側は、答えづらくなりありきたりな内容にしかなりません。

ピンポイントで答えられるように質問を用意したり、フォーマットを作ったりすることをおすすめします。

3. 社内報の社員紹介に入れる基本の構成要素

社内報の社員紹介に入れる基本の構成要素
社員を上手くアピールするために押さえるポイントは分かったと思います。

しかし、実際に社内報の社員紹介の構成作りに取り掛かると、どんな要素を入れたらいいのか迷ってしまう方も多いはずです。

そこで、ここでは、社内報の社員紹介に入れる基本の構成要素を具体的に解説していきます。

社員紹介の自己紹介を書いてもらうときやインタビューの質問するときに、以下の要素を入れると、興味・関心が沸くような、読んでもらえる内容になるでしょう。
社内報の社員紹介に入れる基本の構成要素

3-1. 業務に直接関係する「プロフィール」

まずは、業務に直接関係する「プロフィール」を入れましょう。

プロフィールを入れることによって、どんな人と働くのか、どんな人が業務に携わっているのか知ることができるからです。

ここで述べるプロフィールは、自分の名前や配属先、出身地、出身大学などにあたります。これらの情報を伝えることで、社員本人の大体の人となりが分かり、コミュニケーションのきっかけにつながります。

これらの情報をまず分かるように、構成を作りましょう。

プロフィール(例)

・顔写真、名前

・出身地

・出身大学

・学生時代に取り組んだこと

・入社理由

・配属先・所属先

・前職の情報

3-2. 興味・関心を惹く「人柄や個性を引き出す情報」

2つ目の構成要素は、興味関心を惹く「人柄や個性を引き出す情報」です。

個性を引き出す情報があることで、社内報の社員紹介を読む人の興味・関心をつかみやすくなり、どういった人であるか具体的に分かるからです。

例えば、

「自分が社内で1番だと思うことは?」

という項目があり、面白い答えが載っていたら、その人に興味が沸きませんか?

特に趣味や好きなこと、得意なこと、苦手なことなどの話題は、共感でき同志を見つけて盛り上がれる内容です。コミュニケーションが活性化になることが多いので、構成要素に入れ込むようにしましょう。

人柄や個性を引き出す情報(例)

項目

人柄・個性を引き出す質問

性格

・自分自身の性格で1番気に入っているところは?

・自分の性格を1つだけ変えられるとしたら?

・最も影響を受けた有名人・偉人やドラマ、映画、漫画の登場人物は?

趣味

・休みの日、1人で家にいるときに何をして過ごす?

・次の長期休暇のときにしたいことは?

・何をしているときが最も自分らしいと感じる?

・日常生活で幸せを感じる瞬間は?

特技・アピール系

・家族や友人から褒められるポイントは?

・これだけは誰にも負けない!という特技や自慢話は?

・いまだから笑える人生最大の失敗談は?

仕事関連

・内定につながったと思う決定的なアピールポイントを1つ挙げるなら何?

・就活・転職活動前と今、会社の印象の違いは?

・仕事で絶対に負けたくないライバルは誰?

・会社で自分はどんな存在でありたい?

・あなたにとって○○(自社製品やサービス名)とは?

・失敗した時や気分が落ち込んだときは何をして回復する?

3-3. 自己PRとなる「今後の目標や抱負」

社員紹介の3つ目の構成要素は自己PRとなる「今後の目標や抱負」です。

目標や抱負など意気込みを紹介文の中に入れることで「会社でどう活躍したいのか」、「何をしたいのか」といったその人らしさを伝えることができます。

他の社員にアピールすることができ、どんな気持ちで業務に向き合っているのかが分かります。

例えば、今後の目標や抱負は以下のような内容です。

今後の目標や抱負(例)

《新入社員・中途社員》

・いち早く仕事を覚えて、会社に貢献できるよう努力したい

・得意な英語を活かして海外事業部で働けるように頑張りたい

《既存の社員》

・チーム内での月間売上トップを1年間で5回以上達成する

・スキルアップセミナーに毎月1回は参加する

今後の目標や抱負を見ることによって、

「僕も○○に負けないように、新規案件が取れるように営業を頑張ろう」

という風に、他の社員にも仕事への熱意が感化され、エンゲージメントを高めることにつながります。さらに、社員紹介を書いた人のモチベーションを高めたり、目標達成に向けて奮闘するきっかけになったりします。

ただし、目標や抱負などについて記載してもらうときは「生意気に思われないかな」と委縮してしまうことがあります。特に新入社員や中途社員などの新人は、控えめな内容になってしまうこともあるでしょう。

そのような場合は、

・〇年後は会社でどうなっていたいですか?

・仕事において、座右の銘はなんですか?

といった堅苦しくならずに答えられる質問を構成に入れてみてくださいね。

4. 【例文】社内報の社員紹介の構成・執筆のためのテンプレート12つ

内報の社員紹介の構成・執筆のためのテンプレート
社内報の社員紹介では、インタビュー形式で質問をするよりも、自分で自己紹介を書いてもらう機会も多いと思います。

特に、新入社員や中途社員などの新人は、会社への自己アピールは初めてです。どのような内容を書けばいいのか悩んでしまう人も多いでしょう。

この章では、社内報の社員紹介の構成・執筆のためのテンプレートを8つご紹介します。

新入社員のテンプレート

・新入社員のテンプレート(60字前後)

・新入社員のテンプレート(100字前後)

・新入社員のテンプレート(400字前後)

中途社員のテンプレート

・中途社員のテンプレート(60字前後)

・中途社員のテンプレート(100字前後)

・中途社員のテンプレート(400字前後)

既存の社員のテンプレート

・既存の社員のテンプレート(定番編)

・既存の社員のテンプレート(全国拠点がある場合編)

3章でご紹介した構成と同じく

  • ・業務に直接関係する「プロフィール」
  • ・人柄や個性を引き出す情報
  • ・今後の目標や抱負

を元に例文をご用意しています。こちらは、汎用的に使える基本のテンプレートです。個性やその人のキャラクターを出す場合は、この例文をベースに言い回しや表現を変えてみましょう。

自己紹介を書いてもらう際に、迷っている方に、共有してお役立てください。

4-1. 新入社員のテンプレート

まずは、新入社員のテンプレートをご紹介します。

新入社員は人数が多く、社内報のスペースが限られている場合もあるかと思いますので、60字・100字・400字の3つに分けてご紹介します。

①新入社員のテンプレート(60字前後)

まず、60字の新入社員のテンプレートをご紹介します。

多くの新入社員を紹介する場合など字数が限られている場合にお使いください。

字数やスペースが限られていますので、

  • ・業務に直接関係する「プロフィール」
  • ・人柄や個性を引き出す情報
  • ・入社後の目標や抱負

コンパクトに盛り込んで書きましょう。

【新入社員の例文】

○○部署に所属になりました、○○と申します。英語が得意なので、海外事業部に所属できるように、一生懸命、努力していきます。

②新入社員のテンプレート(100字前後)

100字の新入社員のテンプレートをご紹介します。

100字では、人柄や個性を引き出す情報を詳しく書くことができます。

【新入社員の例文】

○○部署に所属になりました、○○と申します。

大学時代に1年間イギリスに留学していた経験があるため、英語が得意です。キャリアを積んで、海外事業部やグローバル事業に携われるように、一生懸命、努力していきます。

③新入社員のテンプレート(400字前後)

400字前後になると、余裕を持って、より詳しく自己紹介ができます。

業務に直接関係する「プロフィール」はもちろん、特技や趣味などの人柄や個性を引き出す情報をより濃く引き出せます。上手くPRできるように書いてもらいましょう。

【新入社員の例文】

○○課の○○支部に配属させていただくことになりました、○○と申します。出身は、○○県で、大学は○○大学の○○学部を卒業しました。

「実践的な語学力を身につけたい」と思い、大学時代に1年間イギリスに留学しました。留学先では、日本人や韓国人のアジア人が多く、日本語でも問題ない環境でした。

「英語をたくさん使う環境に身を置いた方が実践的な英語力が身につく」と思い、現地のレストランでアルバイトをして、英語力とコミュニケーションスキルを磨きました。

アルバイトを始めたばかりは、拙い英語での接客だったため、馬鹿にされる言葉を言われましたが、1ヶ月、2ヶ月と続けていくうちに、問題なく意思疎通できるようになったことが嬉しかったです。

留学経験で培った英語を武器に、グローバルに活躍したいと思っています。ゆくゆくは、海外事業部に携われるように努力していきたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。

4-2. 中途社員のテンプレート

こちらは、中途社員のテンプレートです。

中途社員の社員紹介では、新入社員の情報に加えて前職での経験を入れましょう。前職の情報を入れることで、現職でも活かせるかどうか知ることができ、印象が良くなります。

中途社員の場合も同様に人数が多く、スペースが限られている場合もあるかと思いますので、60字・100字・400字の3つに分けてご紹介します。

①中途社員のテンプレート(60字前後)

60字前後では、字数が限られています。

前職の情報と抱負を入れて、コンパクトにアピールする文章を書いてもらいましょう。

【中途社員の例文】

本日より○○部署に所属になりました、○○と申します。前職で培った、法人営業の経験を活かして早く即戦力になれるよう頑張ります。

②中途社員のテンプレート(100字前後)

次に100字前後の中途社員のテンプレートをご紹介します。

100字では、前職の詳しい情報や、人柄・個性が出る情報をさらに詳しく書いてもらいましょう。

【中途社員の例文】

○○部署に所属になりました○○です。前職の法人営業では、多くの企業様と接点を持ちました。この経験を活かして、即戦力になれるよう精進いたします。

釣りが趣味で、休日は釣った魚で料理しています。同じ趣味の方はぜひお声がけください。

③中途社員のテンプレート(400字前後)

400字前後になると、前職で得た知識や趣味などをより詳しく紹介ができます。

特に前職で身につけた知識やスキル、何を行っていたかなどは、既存社員が知りたい情報です。興味や関心が持てるようにするために、詳しく書いてもらいましょう。

【中途社員の例文】

○○県出身の○○と申します。この度、縁あって○○課の○○支部に配属させていただくことになりました。

私は、釣りが趣味です。特に海釣りが好きで、休日は海の上にいることの方が多いです。また、釣った魚をいかに美味しく食べられるか、料理研究にも力を入れています。最近、魚の煮付けの黄金レシピを開発し、美味しく味付けできるようになりました。釣りや料理が趣味の方は、ぜひお声がけください。

前職では、金融系の法人営業を担当し、多くの企業様と接点を持つ機会に恵まれました。その中で、相手視点で物事を考える重要性を学び、信頼関係を築くことの大切さを経験しました。今後もこの経験を活かし、一日でも早く即戦力になれるよう精進いたします。

未経験の職種にチャレンジすることになりますが、常に自身のスキルや能力を向上させることを大切にしております。

精一杯業務に取り組んでまいりますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

4-3. 既存の社員のテンプレート

こちらは、既存の社員のテンプレートです。

新しくWeb社内報で社員紹介を作る場合や、異動や昇進の際に社員紹介をする際にお役立てください。

①既存の社員のテンプレート(定番編)

既存の社員の紹介をする際のテンプレートです。

業務に直接関係する「プロフィール」や人柄・個性が分かる趣味などの情報に加えて、これまで取り組んだ仕事や強みを入れ込んで書いてもらうと、会社での人となりが伝わります。

以下の例文は、社内報で、異動する際や昇進の際、部署で活躍している社員を紹介する際にお役立てください。

【既存の社員の例文】

4月1日付で管理部門の総務部に所属することになりました、○○と申します。入社してから5年が経ち、前部署の営業部では、○○の新規開拓営業を行っており、企業様と話す機会が多くありました。

営業部で学んだ信頼関係を築く大切さや弊社の強みであるチームで連携することを意識して、営業部やマーケティング部を支えていくよう精進してまいります。

趣味はマラソンで、休日はよく皇居周辺をランニングしています。先日行われた、○○マラソン大会に初めて参加し、完走することができました。今後も健康管理に気を配りながら、趣味のマラソンや新しい仕事にチャレンジしてまいります。

新しい部署での業務にはまだまだ不慣れな面もございますが、皆さまのご指導やサポートを頂きながら、「業務改善」の目標達成に向けて努力いたします。何卒、よろしくお願いいたします。

②既存の社員のテンプレート(全国拠点がある場合編)

こちらは、地方の店舗や全国拠点がある会社の社員紹介に使えるテンプレートです。

特に、全国に拠点がある会社の場合、社員同士が離れているため、興味を持ってもらいにくく、コミュニケーションが取りづらいですよね。

このような場合は、その拠点のネタや地元ネタを書いて興味を持ってもらう書き方を提案しましょう。

「○○店にお立ち寄りの際は」などの文章があると、立ち寄った際に交流してやすくなり、社内コミュニケーションが活性化するきっかけとなります。

【既存の社員の例文】

このたび、4月1日付で○○店の店長に就任いたしました○○と申します。

私は人前に出ることや人と話すことが好きです。高校時代・大学時代は、文化祭のイベントで、司会を買って出る程でした。

今後も、お店にこられた方々の役に立つ提案をし、コミュニケーションを深めてまいりたいと思います。明るい性格を活かして全国売上No.1になれるよう、従業員共々精進してまいります。

また、お酒を飲むことが大好きです。○○店にお立ち寄りの際は、地元の美味しいお酒が飲めるスポットをご紹介いたします。ぜひ、お声がけください。

何卒、よろしくお願いいたします。

5. 社員紹介を書いてもらうときに気を付けたいポイント2つ

社員紹介を書いてもらうときに気を付けたいポイントを2つご紹介します。

社員紹介を書いてもらうときに気を付けたいポイント
こちらの2点に注意することで、社内報で課題を解決したい主旨からずれずにスムーズに書いてもらうことができます。

必ず確認しておきましょう。

5-1. 社内報の目的や意義を理解してもらう

社員紹介を書いてもらうときは、まず社内報の目的や意義を理解してもらうことが重要です。

社内報の目的や意義を理解してもらうことで、社員同士がつながりを感じ、コミュニケーションの活性化や相互理解を深めることにつながるからです。

例えば、以下のような社員紹介になってしまうと、社内報を発行する目的からずれた内容になり、一緒に働く仲間として信頼するのが難しいと感じてしまいます。

【悪い例】

・前職では、職場環境や人間関係に馴染めずに退職をしました。

社内報を発行する目的について「社員同士のコミュニケーションを活性化させるため」と会社が目指すべき方向性を共有しておくことで、主旨からずれない内容になるはずです。

【良い例】

・前職では、様々な経験をさせていただき、自身の成長に繋がりました。そこでの経験を活かして、仕事の幅を広げたいとの思いで転職を決意し入社しました。

社員紹介を書いてもらう際には、必ず、社内報を運用している目的や、社員紹介をする意義を伝えておきましょう。

ただし、「コミュニケーション促進のためだよ」とそのまま伝えると、社員にとってわかりにくく、堅苦しい印象を与えてしまいます。社内報の目的や意義を伝えつつ、以下のようにフランクに伝えましょう。

【社内報の目的や意義の伝え方】

・社内報を通して、会社内で働く仲間を知るために社員紹介を書いてもらっています。

5-2. 書く内容や文字数などを具体的に伝える

書く内容や文字数などを具体的に説明しましょう。

白紙のまま「今回は営業部の社員紹介をしてください」、「新入社員の紹介を社内報に載せたいから自己紹介文書いておいてね」と伝えるだけでは、相手は何を書けばいいのか迷ってしまいます。

どんなことを書けばいいのか迷ってしまうと、当たり障りのない個性が出ない内容になってしまい、興味を持って読んでもらえなくなります。

例えば、書く内容や文字数を設けたり、書き方の例を示したりすることで書き手が迷わずに済みます。

【迷わないようにするために伝える例】

《書く内容》

・これまでの異動歴や経歴

・これまでで1番凄い実績

・営業で挫折しそうになったこと、苦労したこと

・営業部なら身につけておきたいスキル

・「3-2. 興味・関心を惹く「人柄や個性を引き出す情報」」で紹介した質問(趣味・特技など)

《文字数》

・○○字前後で書いて欲しい

《書き方の例を示す》

・過去の社員紹介を例として渡す

・「4. 【例文】社内報の社員紹介の構成・執筆のためのテンプレート12つ」で紹介したテンプレートを例として渡す

具体的に書く内容を伝えにくいと思った場合は、質問形式にして回答を集めて社内報にまとめることで、人柄や個性が出る内容になります。

漠然と自己紹介文を書いてと伝えるのではなく、答えを出しやすい形で具体的に伝えるようにしましょう。

6. まとめ

この記事では、社内報の社員紹介の企画について解説しました。今すぐに社内報で社員紹介の企画に取り掛かれるようになっているはずです。

記事の最後に、要点についてまとめておきますので、振り返ってみてくださいね。

【社内報で社員紹介をする4つのメリット】

・社員を社内全体へ効率よく周知できる

・社内コミュニケーションを促進できる

・新入社員や中途社員をアピールする機会を設けられる

・社員の情報を蓄積され社内の大きな経営資産となる

以下のポイントを押さえることで、社員1人ひとりの人柄や個性、どんな人物なのかをイメージしやすくなり、親しみを持ちやすくなり、社内が活性化するきっかけになります。

【社内報の社員紹介で上手くアピールするために押さえるべきポイント3つ】

・顔写真や配属先を入れる

・社員紹介を行う目的に合わせたコンテンツ・企画を用意する

・社員の人柄や個性を感じられる内容にする

実際に構成に迷ってしまった場合は、以下の要素を入れて、興味・関心が沸く、読んでもらえる内容にしましょう。

【社内報の社員紹介に入れる基本の構成要素】

・業務に直接関係する「プロフィール」

・興味・関心を惹く「人柄や個性を引き出す情報」

・自己PRとなる「今後の目標や抱負」

この記事を参考に、社内報の社員紹介の企画がスムーズに進み、心理的安全性の確保やエンゲージメント向上など課題解決につながることを願います。