社内の円滑化に効果大!インナーブランディングのお勧めツール7選

社内の円滑化に効果大!インナーブランディングのお勧めツール7選 コミュニケーション

「インナーブランディングがなかなか浸透しない。ツールを使うとうまくいくのだろうか?」
「そもそもインナーブランディングを効果的に進めるツールって、どんなものがあるんだろう?」

こんな風に悩む企業も多いのではないでしょうか?

インナーブランディングとは、自社の企業ブランドや企業価値を社員たちに浸透させることを指しますが、

インナーブランディングを成功させるためには、以下7つのツールの活用がお勧めです。

インナーブランディングツールの種類

それぞれの会社によって、または社員の年齢層や会社の風土によって、選ぶべきツールは変わってきます。

今回この記事では、各ツールの違いについてしっかり説明していきますので、ぜひ参考にして自社にぴったりのインナーブランディングツールを選んでみてくださいね。

この記事でわかること

・インナーブランディングに効果のあるお勧めツール
・インナーブランディングツールのメリット
・インナーブランディングツールのデメリット
・各企業のインナーブランディングツールの導入事例 など

この記事をお読みいただければ、インナーブランディングツール全般について正しく知ることができ、どのツールを導入すればいいのか、また導入後のメリット&デメリットについても、詳しく知ることができます。

ぜひ最後までお読みいただき、この機会にご自身の会社や部署に最適なインナーブランディングツールを、しっかり選んでみましょう。

【目次】

1.インナーブランディングに効果のあるツール7選

インナーブランディングに効果のあるツール7選

それでは早速、インナーブランディングに効果のあるツールについて詳しく解説していきましょう。

ここでは、以下7つのツールについて触れていきます。

インナーブランディングツールの種類

今回使われている「インナーブランディングツール」という言葉のうち、「ブランディングツール」とは「ブランドの世界観を届けるための手段」という意味です。ここに「インナー」が加わると、「自社の社員たちに向けて」という意味になります。

「自社の社員たちに向けたブランディング手段」として、各ツールが一体どのような働きをしてくれるのか、詳しく見ていきましょう。

1-1.社内ポスター

インナーブランディングを広めるツールとして、社内ポスターが有効です。

理由は、社内ポスターは社内のあちらこちらに貼ることができるため、常に社員たちの目に触れ、書かれている内容を意識させることができるからです。

パンフレットやリーフレット、会社案内などの資料制作を請け負うパンフレット制作.jpによると、ポスター制作で最も多く寄せられる依頼が、イベント告知などの社外向けポスターではなく、「社内啓発用のポスター」だとのことです。

この点を見ても、多くの会社が社内ポスターを積極的に活用していることがよくわかります。

インナーブランディングを浸透させるために、社内ポスターに記載する内容例としては、以下のものが考えられます。

【社内ポスターに記載する内容例】

・企業の理念
・今年度の目標
・各事業部の目標数値やスローガン
・社員として守っていきたいルール
・強化週間、強化月間などの周知 など

上記事例のように、会社からのメッセージを社内ポスターに明記しておくことで、いつでも社員の目に触れ、常に意識できるように促せるのがこのツールの特徴だと言えるでしょう。

社内ポスターを利用した場合、インナーブランディングとして出せる成果は、以下の通りです。

【社内ポスターを利用した場合のインナーブランディング効果】

・常に社員の目に触れるため、内容を認識してもらいやすい

・社員が自らのゴールや目標を意識して自走しやすくなる

・全社が取り組む雰囲気を感じて帰属意識が備わる

・企業理念について考えるきっかけとなり、会社の仕事を「自分ごと」として捉えるようになる

社内の多くの伝達事項は、一度きりで終わってしまうことが多いですが、社内ポスターは一日に何度も目に触れるため、会社が伝えたいメッセージを社員たちの意識に深く浸透させることが可能です。

さらに、社員一人ひとりが会社の目指す方向性を認識することで、日々どのように業務をこなせば目標達成できるのかが明確になり、自ら考えて動ける社員作りにも役立ちます。

そのため、社員がすぐに目を向けられる場所に社内ポスターを貼っておくことは、インナーブランディングを進めていく上でも、とても有効だと言えるでしょう。

1-2.社内報

社内報も、企業の理念や価値観を社員と共有するのに、とても役立ちます。

なぜなら、社内報は定期的に発行されるため、その時々の自社の様子を継続的に、正確に知らせることができるからです。

また、別の部署が取り組んでいることや、経営層がどのようなビジョンを持って経営に臨んでいるのかなど、深堀りした内容を伝えたい際にも、社内報はベストだと言えるでしょう。

社内報に掲載する内容例としては、以下のものがあります。

【社内報に掲載する内容例】

・社長や経営層からのメッセージ
・会社の業績報告
・中期経営計画など会社が目標としているもの
・上記目標に向けての社員たちの行動指針
・上記目標を達成するために注力したいポイント
・新商品や新サービスの紹介
・社員たちの座談会や対談 
・消費者からの声 など

このように、社内報では経営層をはじめとした社員一人ひとりにフォーカスをあてることができ、会社で取り組んでいることや目標を詳細に紹介することが可能です。

社内報を利用した場合、インナーブランディングとして出せる成果は、以下の通りです。

【社内報を利用した場合のインナーブランディング効果】

・社長や経営層の考えを知ることができ、会社に対しての理解が深まる

・会社の業績を知ることで社員自身のやるべき業務が明確になる

・他部署や他の従業員の取り組みを知ることでモチベーションにつながる

・企業理念について考えるきっかけとなり、会社の仕事を「自分ごと」として捉えるようになる

社内報は、一度発行されたらいつまでも手元に保管しておけることも大きな利点です。

デジタルツールの多いインナーブランディングツールの中では、とりわけ安全に長期間保存できるものとして、ぜひ利用していくといいかもしれません。

1-3.企業ブランドが学べる動画・本

企業ブランドについて改めて学べる動画や本を制作するのも、1つの手段です。

特に動画は、見る人の視覚に直接訴えるため、社員たちへの浸透度も上がります。経営者のメッセージや目標を、音楽やチャートを利用しながらわかりやすく編集することで、多くの社員の理解度が上がり、また、理解に乏しい点を繰り返し閲覧することができるのが利点です。

そのため、インナーブランディングを成功させるのに最も有効なツールは、動画だと言っても過言ではないでしょう。

インナーブランディングを浸透させるために、動画や本に盛り込む内容例としては、以下のものが考えられます。

【動画・本に記載する内容例】

・企業の理念
・企業が持つ価値
・社長や経営層からのメッセージ 
・新商品や新サービスの紹介 など

動画や本を利用した場合、インナーブランディングとして出せる成果は、以下の通りです。

【動画・本を利用した場合のインナーブランディング効果】

・多くの社員が一斉に閲覧することができ、仲間意識が高まる
・企業理念について考えるきっかけとなり、会社の仕事を「自分ごと」として捉えるようになる

動画や本を制作する際のポイントは、ストーリー仕立てにして内容を追いかけやすくすることです。

万が一、社内でこのような動画や本を作ることが難しい場合は、どんどん専門の制作業者に任せてみるのもいいでしょう。事前に制作業者によくヒアリングしてもらい、どのような内容を盛り込むのかをあらかじめ決めておくことが重要です。

1-4.社員専用のポータルサイト

社員専用のポータルサイトを設けることも、インナーブランディングの浸透に役立ちます。

社員が社員限定の専用ポータルサイトにアクセスすることで、会社の取り組みや新しく始めた事業内容などを把握しやすいからです。

また、社員一人ひとりのタイミングに合わせて、情報収集ができるため、時間短縮にもなり、効率よく全社員に会社の状況を周知させることができます。

社員専用のポータルサイトで盛り込む内容としては、以下のものが考えられます。

【社員専用のポータルサイトに記載する内容例】

・社内報のWEB版
・福利厚生関連の情報や手続き
・新サービスや新商品など社内のニュース
・社内wiki
・各部署への問い合わせ
・交流掲示板
・ファイルを共有する など

上記のような内容を常に閲覧することで、これまで社内情報を上手にキャッチできなかった社員でも、他の社員と足並みそろえて、社内の共通事項や共有情報を知ることができます。

結果として、社員専用のポータルサイトの設置で、期待できるインナーブランディングの成果は次の通りです。

【社員専用のポータルサイトを利用した場合のインナーブランディング効果】

・時間や場所を問わず、自社の情報が楽に入手できる
・福利厚生などの様々な手続きを負担なく行える
・社内情報やファイルの共有が進むことで他部署と連携が取りやすくなる
・様々な社員とやりとりすることで横のつながりが増え、帰属意識が芽生える

さらに、社内での言語が複数語で行われている場合、自動翻訳機能がついた社員専用のポータルサイトだと、業務効率のスピードも上がります。

そのため、社員専用のポータルサイトを構築する場合は、あらかじめ自社の状況をよく調べて、強化すべき機能や取り入れるべき機能をきちんと把握した上で、ポータルサイト作りを進めた方がいいでしょう。

1-5.クレド

クレドも、インナーブランディングを強化するのに貢献してくれます。

コトバンクによると、クレドとは「信条」「志」「約束」を指すラテン語です。

企業にあてはめてみると、「企業活動の拠り所となる価値観や行動規範を簡潔に表現した文言、あるいはそれを記したツール」(引用:コトバンク)とあるように、自社の目指す目標のために、全社員が守るべき心がけや行動指針のことを表しています。

例えば、ザ・リッツ・カールトンホテルでは、自社のホームページで以下のような「クレド」を掲げています。

クレド

リッツ・カールトンはお客様への心のこもったおもてなしと快適さを提供することをもっとも大切な使命とこころえています。

私たちは、お客様に心あたたまる、くつろいだ、そして洗練された雰囲気を常にお楽しみいただくために最高のパーソナル・サービスと施設を提供することをお約束します。

リッツ・カールトンでお客様が経験されるもの、それは感覚を満たすここちよさ、満ち足りた幸福感そしてお客様が言葉にされない願望やニーズをも先読みしておこたえするサービスの心です。

引用:ザ・リッツカールトン

まさに、自社の目標のために、社員たちの心がけを示した内容になっていますね。

このようなクレドを、全社員にしっかり浸透させるために、クレドを明文化したカードなどを配布するのも効果的です。

名刺入れやパスケース、手帳などに挟んでおくことで、常に会社の方向性を意識することができ、社員それぞれの業務の進め方も、クレドに基づいて行うことができ、ブレが生じません。

【クレドの配布スタイル例】

・持ち運びやすいカードサイズで作成する
・朝礼時や全社メールの際に記載する など

基本的にクレドは、内容を決めて終わりにするのではなく、常に社員たちが意識しておけるように工夫することが重要です。そのため、上記のように持ち運びがしやすいものや、何かの折に触れ、社内で確認し合う機会を設けるようにしましょう。

クレドを利用した場合、インナーブランディングとして出せる成果は、以下の通りです。

【クレドを利用した場合のインナーブランディング効果】

・会社の目指すものを意識し、社員としてどのように行動すべきかを考えられるようになる
・社員も一緒にクレドを考案することで、会社の仕事を「自分ごと」として捉えるようになる

上記のように、クレドを制定することで社員が主体的に動くようになり、クレドに基づいた行動を心がけるようになります。そのため、インナーブランディングを効果的に行き渡らせるツールとして、クレドは有効なのです。

1-6.ワークショップ

インナーブランディングツールとして、ワークショップを開催するのもお勧めです。

上司や部下などの役職に捕らわれることなく、ざっくばらんに意見交換をすることで、自社に対する意識が大きく変わります。

余裕があれば、世代間や部署間を超えたワークショップ開催も、得るものが大きいでしょう。

様々な立場の社員と会話を交わすことで、自社に対して抱いていた認識のずれを正すことができたり、これまで気付かなかった自社の魅力に改めて気づくなど、利点が多くあります。

ワークショップを行うことで得られる、インナーブランディングの効果とは以下の通りです。

【ワークショップを利用した場合のインナーブランディング効果】

・自社に対する認識のずれを直すことができる
・これまで見えなかった自社の魅力に気付く
・トップダウンで押し付けられるのではなく、自分の意見を発信できるので主体的に取り組める

このようにワークショップを開催し、他の社員とコミュニケーションを取ることで、色々な気付きがもたらされ、自社への興味関心や帰属意識が、さらに大きく高まることになります。

1-7.表彰制度

インナーブランディングツールとして、表彰制度が挙げられます。

なぜなら表彰制度は、「会社に貢献してくれた社員」1人ひとりに対し表彰するので、社員が会社を「自分ごと」のように捉えられる絶好の機会だからです。

さらに、受賞者の行動や成果を知ることで、「自分にもできるかもしれない」という親近感を抱くので、

会社への期待と本人のモチベーションを上げるのにも役立ちます。

但し表彰制度を行う際に注意しなければならないのは、表彰制度を「特別な人しか褒められない制度」として演出しないことです。

あくまでも、企業理念に則った行動指針がある中で、それを見事に体現して成果に結び付けられた人が表彰されるという点を、明確にした方がいいでしょう。

そうすることで、「表彰制度=企業理念に沿った行動をしながら成果を挙げられた人」という認識が社員の中に広まり、1人ひとりの会社への関心が高まることでインナーブランディングの浸透をはかることができます。

【表彰制度の例】

・永年勤続表彰
・定年退職表彰
・売上や業績を称える業績表彰
・会社の行動指針を体現した社員への表彰
・社員同士が表彰し合うもの
・社長賞
・新人賞
・部門賞 など

「永年勤続表彰」や「定年退職表彰」など、会社に長く勤め貢献しくれた社員を労う賞以外にも、会社の行動指針を体現した社員を称える賞や、社員同士がお互い感謝しあう賞など、様々な表彰の内容があります。

つい成果が数字となって表れやすい部門ばかりに目が行きがちですが、表彰制度では、あらゆる部署を様々な角度から評価して表彰することが重要です。

こうした表彰制度を利用した場合の、インナーブランディング効果は、以下のものが考えられます。

【表彰制度を利用した場合のインナーブランディング効果】

・社員の仕事へのモチベーションを引き出せる
・目に見える業績では評価されにくかった部署や人材にもスポットを当てられる
・企業理念を織り込んだ表彰基準にすることで、会社の方向性を社員に具体的に伝えられる

社員と会社の距離を引き寄せ、どの部署にいる社員にも光を当てられる表彰制度は、ぜひ挑戦してみるべきインナーブランディングツールかもしれません。

2.【部門別に紹介】インナーブランディングツールで成果を出すには継続と協力が重要

【部門別に紹介】インナーブランディングツールで成果を出すには継続と協力が重要

 

ここまでインナーブランディングツールを7つご紹介しましたが、インナーブランディングをきちんと全社員に浸透させるためには、一度きりの呼びかけではなく、継続してツールを駆使していくことが重要です。

それには各部門が協力して、インナーブランディングの導入体勢を整える必要があります。

この章では、そんな協力体制を築いていくために、各部署がどのような役割を果たせばいいのかについて解説していきます。

2-1.【広報部】社内報、社内ポスター、クレド、企業ブランドが学べる動画・本

広報部がインナーブランディングツールを運用するのに、大きく関われるのは以下のツールでしょう。

・社内報
・社内ポスター
・クレド
・企業ブランドが学べる動画&本

広報部では、上記のような制作物を作って配布・提示することで、自社の企業理念や企業価値を社員たちに可視化させることができます。

例えば、創業以来掲げている企業理念や、会社が大切にしている約束などを社内ポスターで展示し、常に社員たちの目に触れるようにします。

その上で、今年度の会社業績や中長期目標、さらには経営層のビジョンなどを社内報で詳しく掘り下げながら、一方で、社員たちの帰属意識を育てるために、企業ブランドについて学べる動画や本などを制作することもできます。

同時に、社員全員の意見を吸い上げてクレドを制定し、いつでも意識できるよう持ち運べる形に落とし込むこともできます。

このように、複数のインナーブランディングツールを組み合わせることで、社員たちのエンゲージメント向上に大きな貢献ができます。

2-2.【人事部】ワークショップ

人事部では、ワークショップを主催することができます。

同じ部署間での情報交換ももちろん重要ですが、必要であれば、業務上よく連携する部門や、役職を飛び超えた社員同士の場の設定など、人事部ならではのワークショップ形式を作り出すことが重要です。

ワークショップという、通常業務とは異なる場を提供することで、社員同士が忌憚ない意見を交わし合い、自社への理解を深めていけるよう手助けすることができます。

2-3.【情報システム部】社員専用のポータルサイト

情報システム部は、社員専用のポータルサイトを構築する上でその力を大いに必要とされるでしょう。

せっかく社員専用のサイトを用意しても、活用してもらえないと意味がありません。そうならないためにも、誰もが使いやすく見やすい構造を意識し、社内情報の収集がしやすい仕組みを用意する必要があります。

必要に応じて、社員専用のポータルサイトを作成するソフトウェアの選定なども行いながら、他部署と協力して、研修会や説明会の実施なども考慮していく必要があります。

上記はあくまでも一例ですが、今回挙げた部署以外にも、インナーブランディングツールの導入には多くの部署の協力が必要となります。その都度相談を重ねながら、ツールの速やかな浸透を目指して、導入作業を行っていくことをお勧めします。

2-4.【経営企画部】表彰制度

表彰制度の実施は、経営企画部が担うとスムーズかもしれません。

経営層の方針を事業計画や予算に反映させ、各部署との連携もある部署だけに、表彰対象となる社員の選出も的確にこなせるでしょう。

また、「特別な人が表彰される」という状況をなくし、全社員のモチベーションを上げるためにも、企業理念に沿った表彰内容を熟考する必要があります。そんな時も、経営層の方針や考えを、常日頃から意識している部署であるため、的を射た表彰内容を創出することができます。

2-5.該当する部署がない場合は、経営陣が担当するのも効果あり

少人数の社員で構成され、部署も多くない会社では、どのようにインナーブランディングツールを浸透させていくか、悩まれる方もいらっしゃるかもしれません。

この場合は、経営層が率先してインナーブランディングツールを取り入れて広めていくことで、社員たちにも大きな刺激となります。

経営層は、企業理念や今後の会社の方向性を最もよく理解しています。

そのため、複数のブランディングツールがある中でも、どのツールが自社にとって取り入れやすいのかを的確に判断することができ、何よりも社長が熱心にインナーブランディングの浸透に取り組んでいる姿は、社員の共感を呼び起こします。

そのため、小規模の会社で、経営層が直接インナーブランディングツールの浸透に取り組むことができるのであれば、ぜひ実行に移してみるといいかもしれません。

3.インナーブランディングツールを導入するメリット

インナーブランディングツールを導入するメリット

インナーブランディングツールには、様々な種類があることをお伝えしましたが、こうしたツールを導入することに一体どのようなメリットがあるのか、疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

この章では、インナーブランディングツールによって得られるメリットについて、詳しく解説していきましょう。

3-1.社員の繋がりが増えて業務の効率が上がる

インナーブランディングツールによって、社員の繋がりが増えて業務の効率が上がります

なぜなら、インナーブランディングツールを駆使することで、自分の部署以外の人間関係が広がり、業務上の連係プレーが期待できるからです。

これまでは自分の部署内での、上司・部下との関係のみに終始しており、仕事の幅も部署でこなすものに限られがちでしたが、インナーブランディングツールを活用することで、他部署の業務内容や進捗具合がスムーズにわかるようになり、それに合わせて部署間の協力体制を組むことも容易になります。

その結果、同じ時間内でもこなせる仕事量が増え、全体的に業務効率が上がることにつながるのです。

3-2.社員と会社の方向性がそろうことで目標に向けて自走してくれる

社員と会社の方向性がそろうことで、社員が目標に向けて自走してくれることが挙げられます。

インナーブランディングツールでは、企業理念や目標、中長期的な計画についても多く発信していきます。

そのため、今後の会社の取組について、社員が理解する機会も増え、自分の業務内容をこなす際も、同じ目標に向けて準備していこうと、社員自らが計画して動いてくれる効果があります。

3-3.顧客の満足度も上がる

顧客の満足度が上がることも期待できます。

理由は、インナーブランディングツールによって自社へのエンゲージメントが高まった社員は、自社製品やサービスを購入してくれる顧客に対しても、満足度の高い対応を心がけることができるからです。

会社が商品やサービスを顧客に売り、顧客の満足度を高めることを目的としているのなら、その目的を「自分ごと」として捉え、会社を代表する立場として、各社員たちは積極的な顧客対応を行うようになります。

そのため、インナーブランディングが深く浸透している会社の社員は、一人ひとりがしっかり会社の目指すゴールを語れる存在になっており、そういった社員で構成される現場は、大きな成果を上げることができるのです。

4.インナーブランディングツールの導入で起こりうるデメリット

インナーブランディングツールの導入で起こりうるデメリット

インナーブランディングのツール導入には、メリットがある反面、デメリットがあることも知っておきましょう。どのようなデメリットがあるのかを事前に知っておくことで、導入にあたって慌てることなく、対策ができるからです。

1つずつ見ていきましょう。

4-1.ツール導入に手間がかかる

インナーブランディングのツール導入には、手間がかかることが挙げられます。

1.インナーブランディングに効果のあるツール7選」でもご紹介したように、社内ポスターや社内報、企業価値を啓蒙する動画や本を制作するには、デザインやライティング、取材や撮影などが必要になり、制作には多くの時間を費やします。

また、ワークショップの開催にあたっては、大人数を収容できる場所取りから始まり、参加者のスケジューリングや当日の開催プログラムの用意など、準備が大変です。

特に、社員専用のポータルサイトの導入にもなると、サイトの構築や運営にあたり、多くの社員やスタッフの手が必要になります。

また、使用者となる全社員に向けて、社員専用ポータルサイトの使用方法をレクチャーする必要も生じてくるでしょう。

そう考えると、インナーブランディングツールの導入には、思ったよりも多くの手間がかかることがわかります。

4-2.費用がかかる

費用がかかる点もデメリットとなります。

インナーブランディングツールは、ゼロから制作するものがほとんどのため、制作費や人件費がかかります。ものによっては、外部の専門業者に依頼する方がベストなものもあるため、その分制作費用がかさむのが難点です。

なるべく自社内でツール制作に取り組むこともできますが、使い勝手がよく、社員たちからの注目を浴びやすいインナーブランディングツールになると、専門業者の力を借りることがベストかもしれません。

そのため、インナーブランディングツールの導入を検討される際は、ツールごとにかかる予算をあらかじめ調べておくことをお勧めします。

5.【実例】各企業のインナーブランディングツールの導入事例

【実例】各企業のインナーブランディングツールの導入事例

インナーブランディングツールのメリット・デメリットについてお伝えしましたが、実際どのような企業がインナーブランディングツールによって、成果を挙げているのでしょうか?

この章では、実際の導入企業の事例をご紹介していきます。現場の中でどのようにツールを活用しているのか、ぜひ参考にしてみ下さいね。

5-1.A社での導入事例(引越し、コールセンターを運営)

まずは引越しおよびコールセンター運営の事業を営む、A社の事例をご紹介しましょう。

A社の導入事例

【現状】

・従業員数25名

・管理本部・コールセンター・引越しセンターに勤務するスタッフあり。それぞれ職場も異なり、業務内容も異なる。

【インナーブランディングツール導入の目的】

・お互いの情報を共有すること

・モチベーションを向上させること

【導入したインナーブランディングツール】

社員専用のポータルサイトを導入

【実際に投稿したコンテンツ例(一部)】

❶会社全体での投稿

・社内イベント開催情報

・新規ビジネスの共有

・誕生日のお祝い など

❷事業部での投稿

・月間の目標達成報告

・部署の業務内容の共有

・取引先との会食やゴルフなどイベントの共有

・新人紹介、歓迎会情報 など

❸個人での投稿

・リレー形式の自己紹介投稿 など

【導入した結果】

・社長を含めた管理層も積極的に投稿&コメントをすることで、社内コミュニケーションに円滑に役立っている。

・入社前の新入社員に、社内の雰囲気を感じてもらうことで安心感へとつなげている。

従業員数25名のA社では、各部署間の情報共有をすることと、モチベーション向上を目標に、インナーブランディングツールの導入に踏み切りました。

社員専用のポータルサイトを活用し、社長や管理層が積極的に投稿するなどして、インナーブランディングツールの効果が最大限発揮できるよう励みました。

結果、社内コミュニケーションの円滑化が進み、新入社員の採用時にもインナーブランディングツールが役立つようになりました。

5-2.B社での導入事例(アパレル・撮影スタジオ・PCRセンター運営 60名)

次に、従業員数60名のB社の事例をご紹介しましょう。

B社の導入事例

【現状】

・従業員数60名

・多業種展開のため、従業員の働く場所が様々に分かれてしまう

【インナーブランディングツール導入の目的】

・企業理念の浸透

・お互いのコミュニケーションを促進する

【導入したインナーブランディングツール】

社員専用のポータルサイトを導入

【実際に投稿したコンテンツ例(一部)】

❶運営チームの投稿として

・新規事業を立ち上げる際の共有

・誕生日のお祝い

・社員インタビュー

❷事業部での投稿

・メディア掲載情報

・仕事風景・業務内容の共有

❸個人での投稿

・運営チームのテーマに沿ったマイエピソードを投稿

・入社時の挨拶

・家族や趣味・休暇でのエピソード

【導入した結果】

・社員全員が様々な企画に参加することで一体感が生まれた

上記のように、B社では60名の従業員が様々な業種に携わるため、職場もバラバラになって過ごしていました。

そこで、お互いのコミュニケーション不足を補うために、また、企業理念をきちんと全社員に認識してもらうために、社員専用のポータルサイトの導入を決めました。

サイトの運営自体は、役員、会長などの経営層が積極的に活用することで、参加者たちを引っ張っていく形となりました。

投稿が少ない社員には、インタビューを行うことで、彼らがサイトを訪れるきっかけ作りをしていくなど、社員専用のポータルサイトを継続的に運営していくための工夫もしています。

また、良い投稿を抽選で決めるイベントを行い、企画を通して社員たちの心がまとまるよう、インナーブランディングツールを上手に活用しています。

6.インナーブランディングツールを導入するまでの3ステップ

インナーブランディングツールを導入するまでの3ステップ

実際にインナーブランディングツールを採用している会社の事例をご紹介しましたが、自社でもぜひ取り入れてみたいと思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

とはいえ、やみくもにインナーブランディングのツールを導入したとしても、必ずしも成功に結びつくとは限りません。

なぜなら、インナーブランディングのツール導入にあたっては、「目指す目標」「導入のための予算確保」「ツールの選定」と、事前に把握しておかなければならない要素がいくつかあるからです。

そこでこの章では、インナーブランディングツールを自社に取り入れるために、必ず踏むべき以下のステップについて触れることにします。

【STEP1】目指したい理想を決める
【STEP2】予算がどれくらいかかるのかを把握し確保しておく
【STEP3】現状に合わせてどのツールを採用するのか決める

詳しく解説していきましょう。

6-1.【STEP1】目指したい理想を決める

インナーブランディングツールを駆使することで、会社として、最終的にどのような姿になっていたいのか、目指したい理想の姿を決めておきましょう

目指すべき目標は、明確な言葉や数値にして、社員たちに示せることがべストです。

なぜなら、曖昧な目標を立ててしまうと、会社としてどこに向かって進んでいけばいいのかがわからなくなり、目標達成までの具体的なルートを描けなくなってしまうからです。

そうならないためにも、できるだけわかりやすい言葉や数字を打ち出して、全社員に目標を周知しておくようにしましょう。

6-2.【STEP2】予算がどれくらいかかるかを把握し確保しておく

インナーブランディングツールの導入には、費用がかかります。そのため、あらかじめ予算がどれぐらいかかるのかを把握しておき、必要な分の予算を確保しておく必要があります。

例えば以下のようなケースで、費用はかかってきます。

【インナーブランディングツールには費用がかかる!費用例】

・企業ブランドが学べる動画や本の制作費
・社員専用ポータルサイトの構築費・運営費
・ワークショップで使用する会議室費
・社内ポスターの制作費 など

どのインナーブランディングツールを採用するのかが決まったら、見積もりを取り、その分の予算を用意するようにしましょう。

少し多めにかかると見越しておくことで、万が一のことが起きた際にも、計画を中断することなく、余裕を持って対応できます。

6-3.【STEP3】現状に合わせてどのツールを採用するのか決める

現状と照らし合わせてみて、自社にぴったりなインナーブランディングツールを選ぶようにしましょう。

現状とまったくかけ離れたインナーブランディングツールを選んでしまうと、社員にうまく浸透せず、無駄になってしまうからです。

2つ例を挙げてみましょう。

従業員500名のC社の場合

【直面している問題】

・従業員数が多く、部署が細かく分かれているため、各部署の業務内容が見えにくい

・部署ごとの業務スケジュールが不明で、連携を取りにくい

【お勧めのインナーブランディングツール】

社員専用のポータルサイト

【成果】

部署ごとの業務内容やメンバー紹介、業務スケジュールなどの情報を開示しておくことで、他部署の社員の理解を促すことができる

それでは逆に、従業員数が少ない企業の場合はどうでしょうか?

従業員30名のD社の場合

【直面している問題】

・ベテラン社員と若手社員の会社に対する意識のずれがある

・世代ギャップによる帰属意識の希薄さなども問題になっている

【お勧めのインナーブランディングツール】

・お互いざっくばらんに話せるワークショップの開催

・企業価値を再認識できる社内ポスターや動画などを制作

【成果】

社員の認識のずれが修正され、方向性を1つにまとめることが可能になる

となります。

このように、現在会社で抱えている問題を把握し、問題に応じたインナーブランディングツールを選定することが、とても重要です。ぜひ今回の記事を参考にして、自社に合わせたインナーブランディングツールを選んでみて下さいね。

7.インナーブランディングを効果的に行いたいなら!WORKSTORYがお勧め

インナーブランディングを効果的に行いたいなら!WORKSTORYがお勧め

 

ここまでインナーブランディングを効果的に行うためのツールをご紹介してきましたが、調べれば調べるほどツールが多すぎて、混乱してしまった方もいらっしゃるかもしれませんね。

そんな中でも、インナーブランディングツールを選ぶ際に最も重視したいこととしては、経営層の想いを社員へどれぐらい深く伝えられるかという点が挙げられるでしょう。

その点、未来型社内報テック「WORKSTORY」では、「役員メッセージ」という機能を設けて、社員へ向けたコンテンツを随時発信することが可能です。

その他、インナーブランディングを浸透させるための施策を複数ご提案できます。

具体的には、以下のような機能で貴社内のブランディングを深めるお手伝いをいたします。

7-1.役員メッセージを繰り返し閲覧できる

役員メッセージを繰り返し閲覧できる

 

役員メッセージをいつでも好きな時に繰り返し閲覧できます。

「WORKSTORY」では、タイムラインや動画を通じて、役員からのメッセージを社員に広く伝えます。

会社に対する役員の想いや守っていきたい理念、社員へのメッセージなどを投稿できるので、社員たちはいつでも好きなタイミングで、役員メッセージを閲覧できます。

通常であれば、年始や朝礼などで聞いたきりになってしまう内容でも、動画やテキストを通じて年中確認することができるため、自然と社員の中に会社の理念が浸透していきます。

7-2.クレドの浸透をサポートする

クレドの浸透をサポートする

クレドの浸透をサポートします。

確認したい時に、いつでもクレドを閲覧することができるため、社員たちの記憶に定着します。

さらに、クレドを定期的に自動表示させることができるため、クレドを自ら閲覧しない社員に対しても、目に触れさせて、内容を再認識してもらうことが可能です。

7-3.コンテンツ企画をスムーズにサポート

コンテンツ企画をスムーズにサポート

会社を深く理解してもらうための、コンテンツ企画作りをサポートします。

特に社員が興味を持って読む「特集記事」を作る際には、豊富な記事フォーマットを利用することで、魅力的な誌面を手軽に作成できるようにしています。

社員紹介や社長対談、チーム紹介など通常業務とはまた異なるメンバーの「顔」を定期的に紹介することで、仲間意識が芽生え、会社への愛着と理解が深まっていきます。

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8.まとめ

今回は、インナーブランディングを浸透させるためのツールについてご紹介しました。

改めて振り返ると、インナーブランディングツールには、以下7種類があります。

効果的なインナーブランディングツール

❶社内ポスター
❷社内報
❸企業ブランドが学べる動画・本
❹社員専用のポータルサイト
❺クレド
❻ワークショップ
➐表彰制度

上記のようなインナーブランディングツールを導入し、活発に運用できた場合、以下のようなメリットが享受できます。

インナーブランディングツールを導入するメリット

・社員の繋がりが増えて業務の効率が上がる
・社員と会社の方向性がそろうことで目標に向けて自走してくれる
・顧客の満足度も上がる

しかし、自社の状況をうまく見極めることができないまま、やみくもにインナーブランディングツールを導入してしまうと、社員たちに思わぬ負担がかかることになります。その際、考えられるデメリットとしては、以下の点があります。

インナーブランディングツールを導入するデメリット

・ツール導入に手間がかかる
・費用がかかる

せっかく会社にとって役立つインナーブランディングツールを導入するのですから、導入したからにはきちんと成果を挙げていきたいですよね。

そのためには、インナーブランディングツールの導入前に、自社の状況や現在抱えている問題をきちんと把握した上で、ツールを選定することがとても重要です。

ぜひ本記事を参考にして、御社にぴったりのインナーブランディングツールを見つけてみて下さいね。